「遠藤は完全に攻守の大黒柱、柴崎の存在意義が問われ始めている」国際親善試合 日本-パナマ

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オーストリアで行われるメキシコ、パナマとの2連戦。その初戦であるパナマ戦に臨む日本のメンバーは、GK権田、3バックが板倉、吉田、植田、ボランチが橋本と柴崎、WBが長友と室屋、シャドーが三好と久保、1トップが南野という実験的な布陣。

いきなり2分に室屋がもらったファールから久保のFK、橋本がヘッドで合わせるもGK正面。7分には南野がDFラインの裏を取ってシュートも相手に当たる。

4-4-2のフォーメーションを取るパナマは中盤をマンマークで対応、序盤は日本に押されたが、フィジカルを生かしたプレッシャーで日本のロストを誘ってリズムを崩すと、しっかりしたキープ力とトライアングルを作る動きで日本ゴールに迫り始める。

3バックなので、日本はWBを高い位置に置いて基点にしたいのだが、ボールサイドのWBには相手のSBが縦を切っていて、ただでさえパスが短くスピードが遅い上に、パスを出した後の動き直しが無いので、ボールを受けても後ろに下げるしか無くなってしまう。

おまけにDFラインが低くて南野が完全に孤立、植田、板倉はマイボール時に押し上げないのでWBやシャドーまでの距離が遠く、柴崎と三好、久保の間でしかボールを回す事が出来ない。

前半終了間際に、CKから権田が飛び出すも味方と交錯してボールに触れず、無人のゴールにシュートを撃たれるが幸いにもバーの上に飛んで日本は命拾い。前半の酷さを象徴するようなラストプレイだった。

日本は後半から橋本に代えて遠藤を投入。少し最初はサイドチェンジの狙いが見え、板倉と植田が開いて上がり、遠藤が下がる事で3列目で数的優位を作ってビルドアップ、攻撃陣もシャドーが下がったら南野やWBが裏を取る釣瓶の動きがようやく見られるようになると、早速長友、室屋と両WBに決定的なシュートが生まれる。

後半15分、遠藤の縦パスから久保がスルーパス南野がGKより先に追いつきPK、南野のキックはコースが甘かったがGKの下を通って決まる。後半25分には久保に代えて鎌田、南野に代えて浅野が入る。

パナマに押し込まれた後半33分、日本は鎌田からのカウンターに浅野が抜け出し、GKが飛び出してクリアしようとして交錯、体で止めたとしてドグソで一発レッド。ここで日本は柴崎、室屋が下がって中山、酒井が入る。

終盤は鎌田のスルーパスを中心に日本がチャンスを量産するが、三好はGKとの1対1を決められないなど最後まで追加点は奪えず、そのまま1-0で試合終了。前半の意思疎通も約束事も全く無い内容といい、後半は後半で深刻な決定力不足と非常にモヤモヤが残る試合になってしまった。

おそらく、この試合はあくまでサブ組の足慣らしであって、今の代表でのベストメンバーはメキシコ戦に先発する面子である事は間違いない。1トップが鈴木、2列目が鎌田と南野、CBが吉田、冨安、酒井、WBが原口、伊東、ボランチが遠藤は固いとして、それ以外のメンバーを森保監督がどうチョイスして来るか。

特に柴崎は、この試合でもらしくないミスが多すぎ、後半は完全にゲームメイクを遠藤が担っていたのを見ると、代表では不動の柱であった彼にも世代交代の波が押し寄せているのかもしれない。橋本、中山らが一気に抜き去るような活躍をメキシコ戦で見せてくれれば心強いのだが。

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