ツール・ド・フランス2020 第12・13ステージ

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第12ステージ

序盤から細かいアップダウンが続き、終盤にかけて3級、ラストは2級山岳シュク・オ・メイと、どんどん高低差が大きくなって行くという逃げ屋にうってつけのステージ。

スタートから激しくアタック合戦が続き、まずは6名での逃げ集団が形成されるも、前回の失格でポイントを大きく失ったサガンのボーラ・ハンスグローエチームが、ライバルを振り落とすためにペースアップ、大きな逃げを許さない。

残り50kmぐらいの地点で逃げ集団はとうとうメイン集団に吸収されるが、すかさずカウンターアタックが炸裂するが、3級山岳ラ・クロワ・デュ・ペイ峠でフランスの期待アラフィリップが遅れてしまい、先頭集団は6人に絞られる。

先頭集団6人のうち3人を占めたサンウェブチームの狙いは、ここまでステージ2位、3位と惜しい結果に終わっていたヒルシを勝たせる事。その狙い通りに2級山岳のラストで飛び出し、メイン集団からはアラフィリップが抜け出して追走集団に追いつくも、その差は一向に縮まらない。

そのままヒルシは強力な単独走行を展開、結局後続に47秒のリードを保ったままステージ勝利。メイン集団ではサガンがトップで通過するも獲得ポイントは4に留まり、途中のスプリントポイントを合わせるとマイヨヴェールのベネットとは2点の差を詰めたのみに終わった。

第13ステージ

ステージを通した獲得標高は実に4400mと富士山よりも高く、終盤には2級山岳ネロンヌ峠の後に少し平坦区間があり、さらにラスト2kmが平均勾配15%の激坂が待ち受ける1級山岳ピュイマリーの頂上ゴールと、間違いなく今大会で大きな勝負所となる山岳ステージ。

まず逃げ集団を形成したのは、前日は振るわなかったアラフィリップに、山岳賞のコヌフロワを含む17人。するとメイン集団はペースを落とし、12ステージとは違ってこの集団の逃げを容認、残り45kmの地点でタイム差は10分まで広がり、ステージの勝利はほぼ逃げ集団の中に絞られる。

先頭集団では3級山岳アングラール=ド=サレ峠でポーレスがアタック、単独で追走したシャフマンと合流して2人での逃げが始まる。さらにマルティネスとケムナが飛び出して追走する展開。2級山岳ネロンヌ峠ではメイン集団から総合3位のマルタン、4位のバルデというフランス勢が共に後退、メイン集団が絞り込まれる。

そして最後の1級山岳ピュイマリー。先頭でネロンヌ峠から単独で逃げたシャフマンにマルティネスとケムナが追いつき、残り1kmでケムナを振り切ってスパートしたマルティネスがステージ勝利。

メイン集団では何とディフェンディングチャンピオンのベルナルが遅れだし、先頭はログリッチとポガチャルのスロベニア勢2人。リッチー・ポート、ミケル・ランダは食い下がって追走するも、激坂区間でジリジリと差は広がってしまう。

結局メイン集団で先頭を切ったのはログリッチ、わずかにポガチャルが遅れ、リッチー・ポートとランダは13秒差、ベルナルに至っては38秒の差を付けられ、結果的に総合ではログリッチから1分差に広がり、マイヨ・ブランもポガチャルに奪われる結果になってしまった。

第14ステージは山岳気味ではあるが比較的ゆるいアップダウンで構成されたステージ。翌日は超級山岳グランコロンビエ峠頂上ゴールという最大の勝負所だけに、間違いなく逃げ屋が跋扈するステージになるだろう。総合争いで望みが無くなったフランス勢の活躍に期待したい。

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