「選手に依存していない札幌、イニエスタに依存しまくりの神戸」J1第8節 コンサドーレ札幌-ヴィッセル神戸

スポンサーリンク

Jリーグ再開後は6戦負け無しと好調な札幌に対し、怪我人とコンディションのバラつきによって本調子が出ていない神戸の対戦。札幌はチャナティップ、荒野、駒井を前線に並べたゼロトップの3-4-3、神戸はフェルマーレン、大崎、ダンクレーのCBがようやく揃った3-1-4-2のフォーメーション。

現在のチーム状態が示すように札幌がまずペースを握る。荒野がスルーして駒井に縦パスが通ったり、これがベスメンだと言われてもおかしくないぐらいに前線3人のコンビネーションが良く、サイドチェンジを交えたビルドアップもスムーズで、中盤も盛んに攻撃参加して来る。

逆に神戸はCBが札幌のプレスを受け、WBにもマークが付いているのでビルドアップが上手く行かず、イニエスタがフォローに下がる分、攻撃の枚数が減ってしまって前線までボールが届かない。おまけに、前半10分でFWの古橋が負傷退場してしまう。

すると前半29分に、札幌の左サイドからのアーリークロスをフェルマーレンがヘディングでクリアも後ろにこぼしてしまい、それを荒野がスライディングで流し込み札幌が先制する。しかし神戸もドゥグラスのキープから横パスを山口蛍が上手く流し込んで同点にする。

その後は神戸の選手が高い位置を取れるようになってポゼッションで逆転すると、44分にDFラインの前からイニエスタから右サイドを駆け上がる西へピンポイントのロングパス、西からのラストパスをドゥグラスが相手と交錯しながら押し込み神戸が逆転する。

後半、いきなり3分に荒野がDFラインの裏を取り、そこからボールを受けたチャナティップから駒井に展開パス、ダイレクトの折返しを荒野が体で押し込んでドッペルパック、札幌がまた同点に追いつく。

15分ごろからは中盤にスペースが開くようになり、セカンドボールの拾い合いで忙しい展開になると、17分に神戸はダイレクトでパスを繋ぎ、進藤がカバーしてバックパスしたところ、これが神戸へのパスになってしまい、最後は山口蛍が倒れながら流し込みまた逆転。

リードした神戸は5-4-1で自陣にブロックを作って守備重視に変更、自然と札幌がボールを保持する流れになるが、神戸もイニエスタが基点になって危険なカウンターを繰り出す。その後はチャナティップ、ドゥグラス、イニエスタと何度か決定機はありながらスコアは動かず、最後は札幌が猛攻を見せたがそのまま2-3で試合終了。

試合は神戸が勝ったのだが、鈴木武蔵やジェイが居なくてもミシャサッカーが機能している札幌の組織力に感心した。逆に神戸は、ビルドアップもカウンターの基点もイニエスタがやっていて、中盤にスペースが出来るほどイニエスタが自由になって攻撃力が増し、1対1なら相手を蹴散らせるドゥグラスも活きるという、まさに個人能力を全面に出したスタイル。システムから何からいろいろ対照的で、得点もたくさん入ったし誰が見ても面白い試合だったように思う。

タイトルとURLをコピーしました