「まるで前後半を入れ替えたベルギー戦のような、吉田の変貌ぶり」イタリア・セリエA第34節 パルマ-サンプドリア

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ドイツ、スペインが終了し、欧州4大リーグの中でシーズンが残っているのはイングランドと、このイタリア・セリエA。残り3節で、14位のサンプドリアは12位のパルマと対戦。吉田はこの試合も4-4-2の右CBで先発、パルマは4-3-3のフォーメーションで対峙。

試合は序盤からホームのパルマがサンプドリアを押し込む展開。サンプは守備時にはラミレスがCBを、クアリアレッラがアンカーを見る形になっていたのだが、ラミレスのところでプレスをかけきれず、高く上がったSBへ簡単に展開され、サンプの4-4ブロックが低い位置に押し込まれて防戦一方になってしまう。

しかも1トップのジェルビーニョが0トップ的に中盤まで下がる事が多く、シャドーのカプラーリとクルゼフスキへの対応に迷いが出て、CBがしっかりとマーク出来ない流れ。そして18分に、CKからジェルビーニョへのマークが剥がされ、吉田がカバーに行くも間に合わずシュートを決められパルマに先制を許す。

さらに前半41分、パルマは中盤からの展開パスにカプラーリが右サイドを抜け出し、速いクロスは味方に合わなかったが、カバーに入ったベレシンスキの顔に当たってオウンゴール、サンプは2点のビハインドで前半を折り返す。

サンプは後半からラミレスに代えてボナッツォーリを投入、フォーメーションを中盤ダイアモンドの4-4-2に変更、相手の2CBとアンカーにプレスをかけてビルドアップを阻害、吉田がラインを上げられるようになった事で戦況が一変する。

まず後半3分にCKからCBシャポーが頭で合わせて1点を返すと、クアリアレッラ、ボナッツォーリが決定機を立て続けに作り、その後は膠着状態が続いたが、後半24分にPA左でパスを受けたクアリアレッラが4人に囲まれながら、ファーサイドに芸術的なループシュートを決めて同点に追いつく。

さらに後半23分、ボナッツォーリからパスを受けたクアリアレッラから一瞬溜めてのパスが通り、ボナッツォーリがそのまま流し込んでサンプがとうとう逆転に成功する。

当然、そこからはパルマが攻勢に出るが、そこは試合の終わらせ方に定評があるラニエリ監督、要所でファールを誘って相手の攻撃ペースを寸断させ、時間を巧みに消費させる作戦に。そしてそのまま最後まで守り切って試合終了。

吉田については、ラインを上げてると守備が安定するけども、ラインが下がって純粋な対人守備の場面が増えてしまうとグダグダになってしまうのは日本代表でも同じだなと(笑)。守備のミスマッチで失点するというのも、まさにベルギー戦の前後半を入れ替えたパターン。来期もサンプに残れるとしても、対人守備の課題は向上して欲しいところだね。

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