「何も出来なかった半年前、今はレアルの守備を手玉に取るレベル」スペイン・リーガエスパニョーラ第31節 レアル・マドリー-マジョルカ

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現在バルサを抑えて首位に立っているレアルと降格圏に沈むマジョルカという、対照的なチーム同士の対戦だが、久保にとっては自身の成長を見せるという意味で大事な試合。

レアルのフォーメーションは4-2-3-1で、前線はベンゼマの1トップに、2列目がヴィニシウス、アザール、ベイルという並び。マジョルカは3-1-4-2の形で、久保はブディミルと並んで2トップの位置で先発。

試合は、相変わらずビルドアップが稚拙なマジョルカはミスが多く、久保にはセルヒオ・ラモスががっちりマークについて自由にさせてもらえない。10分までの間に、ベンゼマ、ベイルと強烈なシュートを打たれるが、マジョルカGKレイナがファインセーブで何とか凌ぐ。

前半10分ごろになると、マジョルカが中盤でプレスをかけてボールを奪えるようになり、久保の前にこぼれ球が出てシュート寸前まで行ったり、ワンツーで崩そうという場面を作る。しかし19分に、カウンターでダニ・ロドリゲスがボールを奪われ、モドリッチからのパスを受けたヴィニシウスがチップキックでレイナを交わす技ありゴール。

久保は前半21分にゴール前27mの位置でヴィニシウスのファールを受け、直接FKを蹴ったが力んでしまってバーの上。前半の終わり頃はレアルがペースを落とし、マジョルカがボールを保持する流れになるが、久保がボールを持っても周りの動き出しが無く、久保のアイデアが次に繋がらない。

後半から、久保はやや右サイドに寄ったポジションを取るようになり、前半よりも前を向いた形でボールを持てるシーンが増える。が、後半10分にマジョルカのハンドからセルヒオ・ラモスが直接FKを叩き込んでレアルが2点目。

マジョルカは後半16分にブディミルを下げてクチョ・エルナンデス、さらにセビージャ、フラン・ガメスを投入。そして久保最大の見せ場は17分、ドリブルからのターンでクロースのマークを剥がし、ラモスとメンディの間をダブルタッチで抜き、メンディの足に当たったボールをシュートもわずかにサイドネット。

給水明けの34分、珍しくサイドに飛び出した久保にスルーパスが通り、クロスをフリーのフラン・ガメスに送るがハンドで台無しにされる。35分、久保は自陣から3人を抜きにかかってメンディにイエローカード。37分、バイタルで縦パスを受けてターン、バルベルデに倒される。

終盤、マジョルカは15歳のルカ・ロメロくんを投入。41分にも久保は自陣で小さくターン、ドリブルをクロースが後ろから倒してイエロー。最後はさすがに久保もお疲れで2-0のまま試合終了。

マジョルカはこれで残留圏とは勝ち点6と、さらに厳しい状況になってしまった。しかし久保本人としては、シーズン前半のレアル戦よりもはるかに自分のプレイが出来ていて、ジダン監督に対して良いアピールになったはず。この試合を受けて、来シーズンはどこにレンタルへ出すのか、はたまた手元に残すのか、レアルにとっても嬉しい悩みが増えたに違いない。

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