「ジェイジェイ・鎌田の華麗なスラロームアシスト」ドイツ・ブンデスリーガ第31節 ヘルタ・ベルリン-フランクフルト

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ミッドウィークのDFBポカール準決勝バイエルン戦は、鎌田と長谷部を温存した割には75分まで1対1と健闘したものの、予定通り(?)敗戦。今節はまた長谷部がリベロ、鎌田がやや下がり目の2トップに入った3-1-4-2のフォーメーションを組んで来たフランクフルト。対するヘルタは中盤ダイアモンドの4-4-2で臨む。
試合はホームのヘルタが高い位置からプレスをかけて来るが、フランクフルトは長谷部の手慣れたラインコントロールで一歩も引かず、中盤で激しいぶつかり合いの様相を見せ、鎌田のスルーパスから何度も良い形を見せる。
しかし20分を過ぎるとイビシェビッチへシンプルにボールを集めるヘルタの攻撃が機能、24分にシェルブレットがドリブルで仕掛け、長谷部がカットしたこぼれ球をピョンテクが拾い、長谷部も含めて3人で囲んだが馬力で抜け出されゴール、ホームのヘルタが先制する。
そこからしばらくはヘルタの猛攻を受けるが、35分ごろからはインサイドハーフのコーアとソウが相手のアンカー脇のスペースへ動き、そこに長谷部からの縦パスが良く通るようになり、徐々にフランクフルトが攻撃のリズムを作り出す。
すると45分、鎌田のスルーパスにドストが抜け出し、ボヤタが足を引っ掛けてしまい2枚目のイエローで退場。直接の判定はPKだったが、VARでPA外と判定されてコスティッチのFKは決まらず、そのまま前半を終了する。
後半からフランクフルトはアンドレ・シウバを投入、鎌田がトップ下に入った3-4-1-2にフォーメーションを変更する。すると後半6分にダ・コスタのクロスをアンドレ・シウバが頭で落とし、ドストが足先でゴールに押し込みフランクフルトが同点。
退場者を出したヘルタは、4-4-1にフォーメーションを修正するが、ピョンテク1枚ではフランクフルトのDFラインに対するプレスが全くかからなくなり、長谷部が自由自在にゲームメイクを繰り広げ始める。
そして後半17分、長谷部の攻め上がりからの展開パスを起点に、PA左角でボールを受けた鎌田がドリブルで3人を抜くと、折返しをアンドレ・シウバがバックヒールで決める芸術的なゴールで逆転。さらに6分後、ダ・コスタのダブルタッチから浮かせたパスを、エンディッカが目の覚めるようなボレーで叩き込み3点目。
これでほぼ試合の行方は決まってしまい、あとはフランクフルトが選手を変えながら試合をコントロール、後半42分にオフサイドラインぎりぎりを抜け出したアンドレ・シウバが冷静に4点目を決めてドッペルパックのおまけ付き、そして1-4で試合終了。
フランクフルトが強かったというよりは、ひたすらハイプレス一辺倒だったヘルタが退場によってプレッシングが瓦解、完全にゲームプランが崩れた事が大きい。あれだけ長谷部を自由にして配給を許し、高い位置で絶好調の鎌田にボールを持たせるとそりゃやられて当然。
鎌田はとにかく自信に満ち溢れている。以前であれば、ボディコンタクトを嫌ってスペースを探してうろつく事が多かったが、今やマークが1人であれば気にせずガンガンドリブルを仕掛けている。サポーターはかつてフランクフルトに在籍したジェイジェイ・オコチャに例えるぐらいで、今シーズンの残り試合でどれだけ伸びていくのか本当に楽しみである。
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