「欧州サッカーの再スタートは、怪物くんの静かなゴールで封切られる」ドイツ・ブンデスリーガ第26節 ボルシア・ドルトムント-シャルケ04

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まだドイツにおける新型コロナウイルス感染者、死亡者が完全に収まりきらない中で、見切り発車的に10週間ぶりの再開となったドイツ・ブンデスリーガ。

その皮切りとなったのが、ジグナル・イドゥナ・パルク・スタジアムで行われたレヴィアダービー。無観客どころかの中には300人ほどの選手・スタッフしか許されず、選手や審判の準備にも徹底的な密を避けるルールのもと、全世界の注目が集まる中での開催となった。

ホームのドルトムントは3-4-2-1のフォーメーション、ハーランドの1トップにレイナ、ブラントの前線、シャルケも3-4-2-1のマッチアップで試合開始。

がらんどうのスタジアムに監督や選手の声が異様に響く中で進行する試合は、やはりメンタル・フィジカル的な準備が難しかったのもあるのか、ダービーとは思えないぐらいにフィジカルコンタクトは少なく、おっかなびっくり手探りな中で行われている印象。

その中でもペースを握ったのがホームのドルトムント。中盤で前を向く機会が多く、2列目の飛び出しや、WBの攻撃参加でチャンスを作り出すのだが、シャルケも最後までしっかり粘って得点を許さない。シャルケも26分にドルトムントのクリアミスを拾ったカリジューリがシュートもGKビュルキがセーブ。

しかし先制したのはドルトムント、29分にブラントのヒールから、右へ流れたアザールのクロスをハーランドがきっちり合わせてゴール。アザールのクロスは難しいバウンドに見えたがあっさりと膝で決めてしまった。そしてハーランドは体を揺らすソーシャルディスタンス・ゴールパフォーマンス。

ビハインドを負ったシャルケだが、せっかくバイタルでボールを持ってもドルトムントのアプローチが早く、ラストプレイの判断やミスが多くて決定機を作れず。むしろ守備意識の低いオツィプカを左WBに置いた事が裏目に出て、ドルトムントに背後を狙われまくっている。

案の定前半45分、シャルケGKシューベルトのキックミスから、ブラントが溜めて左サイドをオーバーラップしたゲレイロにパス、これをきっちりファーに決めてドルトムントが2点目。これで前半終了。

5人まで交代可能になったレギュレーションを利用して、シャルケはブルグシュタラー、マトンドを入れて4バックに変更、一気に攻勢へと切り替えるが、その前がかり状態を逆手に取って、ドルトムントはカウンターからブラントのラストパスをアザールが強烈なシュートを決めて3点目。

攻守にチグハグなシャルケは、18分に中盤でボールを失うと、ゲレイロにドリブルで持ち込まれ、ケニーが1人残ってしまってオフサイドが取れず、ゲレイロにドッペルパックを決められ4-0。その後もドルトムントはきっちり自陣で5-4-1の網を作り、シャルケの攻撃を余裕でシャットアウト、そのままスコアは動かずロスタイムも無しにあっさりと試合終了。

とてもダービーとは思えない静寂の中、選手もあまりエキサイトしない試合内容と、まだまだサッカーのある日常が完全に戻ったわけでは無いが、ともかくコロナ中断後最初の一歩が踏み出された事を、いちサッカーファンとして喜びたいと思う。

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