「これだけスターが揃っていながら、日本がアジアで勝てなかった原因とは」1993年5月15日、Jリーグ開幕戦 ヴェルディ川崎-横浜マリノス

スポンサーリンク

昨日はサッカーネタ不足で引っ張り出して来たのか、NHK-BSで放送されていたJリーグ開幕戦、旧国立競技場で行われたヴェルディ川崎対横浜マリノスの試合を観戦。

川崎のフォーメーションは4-2-3-1で、1トップがマイヤー、カズがトップ下、ラモスがボランチでスタメン。対する横浜は4-4-2でディアスとビスコンティの2トップに、木村和司と水沼が両SHという豪華な布陣。ちなみに監督は松木安太郎氏と清水秀彦氏。

試合はラモスとカズがどんどん組み立てに絡むヴェルディがボールを保持し、横浜はカウンターで得点を狙う展開で始まる。試合が動いたのは前半20分、セットプレイからヴェルディのマイヤーがカットインからファーサイドに見事なミドルシュートを決めて先制する。

後半もヴェルディがゲームを支配する中、後半3分に木村和司のショートコーナーを受けたエバートンが右足でファーサイドにミドルシュートを決めて横浜が同点に追いつく。

さらに14分、DFからのロングボールからの展開で水沼が拾ってドリブル突破、シュートはヴェルディGK菊池が防いだものの、こぼれ球をディアスが押し込み横浜が逆転。後半26分には左からのクロスがこぼれたところを木村和司がシュートも菊池がセーブ。

ヴェルディはその後も圧倒的にボールを支配、カズとラモスがほとんどシャドーのような位置になり、ラモスのワンツー突破からラストパスを勝谷がフリーでシュートも決められず。最後の猛攻も横浜が体を張った全員守備でしのぎ切って試合終了。記念すべきJリーグ開幕試合は横浜マリノスが勝利した。

木村和司は全然走らないけど(笑)、カズや水沼のドリブルはキレてるし、ラモスはボールが収まるし上手いし、もし彼らが現代にタイムスリップしても十分代表候補に入るんじゃないかというポテンシャルだった。

じゃあ何故この時代は日本がなかなかアジアで勝てなかったかと言うと、やはり戦術だろう。ヴェルディの戦術は全くのカオスであり、横浜もゾーンの概念やアタックとカバーの連携が無くて、1対1でアタックに行って奪えればラッキー、抜かれたら大穴みたいなバクチ守備になっている。こんな選手たちを何とか戦術で統制を取ろうとしたオフトは大変だったろうな、と思ってしまう開幕戦であった。

タイトルとURLをコピーしました