チャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦屈指の好カード。レアルはベンゼマ、ヴィニシウス、イスコの3トップで、シティはベルナルド・シウバの1トップに、2列目がジェズス、デ・ブライネ、マフレズを並べた攻撃陣。
シティは攻撃時は4-3-3のフォーメーションでビルドアップするが、守備時には4-4-2の形でコンパクトなゾーンを作り、レアルの前線にスペースを与えずバルベルデ、モドリッチ、カゼミーロの中盤に対しても2トップとボランチで囲んで仕事をさせない。
ベンゼマは狭いスペースを嫌ってサイドに流れるなど、レアルはワイドな攻撃布陣を取ってゾーンの外側から攻めて行く狙いは見えるのだが、中盤を抑えられているのでボールを保持している割には、決定的な場面を作らせてもらえない。
レアルの決定機はベンゼマのヘッドからヴィニシウスがこぼれ球を狙った場面ぐらいで、カウンターやセットプレイからジェズスが2度の決定的なシュートを放つなど、どちらかと言うとシティのペースで前半を終了する。
後半もマフレズが立て続けに決定機を作るなどシティのペースで始まったが、14分にレアルが高い位置でボールを奪うと、ヴィニシウスの折返しをイスコが決めてレアルが先制する。
その後もレアルのペースが続き、ジダン監督はベイルを投入して試合を決めにかかったが、結果的にこの交代は裏目に出た。まず後半33分にデ・ブライネのピンポイントクロスからジェズスが頭で流し込み同点に追いつくと、37分にスターリングのドリブルにカルバハルが追いつけず足を引っ掛けてPK、これでシティが逆転。
さらに41分、カゼミーロのバックパスをジェズスに拾われ、セルヒオ・ラモスが手で引き倒してしまって一発レッド、これでレアルの勝ち目は無くなってしまった。そしてそのまま1-2で試合終了、シティがまさかのサンチャゴ・ベルナベウで先勝してホームでの第2戦を迎える事になった。
これでシティが断然有利にはなったが、レアルの潜在能力はもちろん侮れない。この試合でもヴィニシウスがちゃんと決めていればここまで苦しい試合にはならなかったはずだ。きっと第2戦では意地を見せて面白い試合になると思う。