「世界最強の攻撃力を誇るリバプールを完封する、シメオネマジックの秘訣」UEFAチャンピオンズリーグ 決勝トーナメント1回戦 アトレティコ・マドリー-リバプール

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あの世界最強の3トップを擁してプレミアリーグを独走中のリバプールが、何と90分間の試合を通じてシュートがたったの8本、そのうち枠内シュートが何とゼロという事から想像されるように、凄まじいまでの塩試合を実現してしまったアトレティコ。

5レーン理論を駆使したポジショナルプレーによって、4-4-2のゾーンの間を使って攻略する方法が浸透、古典的なゾーンディフェンスは風前の灯かと思われたのだが、アトレティコを見るとまだまだやれるんじゃないかと嬉しくなってしまう。

ラインを細かく上げ下げして相手のFWをオフサイドラインで牽制して動き出しを封殺、縦パスにはコンパクトな2ラインであっという間に寄せ、サイドチェンジには素早いスライドとカバーリングで対処と、ゾーンディフェンスの組織自体の洗練度もさることながら、アトレティコの守備にはもう1つ大きなポイントがある事に気づく。

それは、ボールホルダーへの徹底したプレッシングである。アトレティコの前6人は、相手が自陣でボールを持っている時にはほとんど動かない。しかし一度センターラインを超えると、あっという間に連動して追い込みをかけて行く。

この試合でも、左サイドでアトレティコのSHとSBがどちらも上がってしまってマネが完全なフリーになっていて、ロバートソンからパスが通ればビッグチャンスは確実なシーンがあったのだが、アトレティコは2人でロバートソンに猛烈なチャージをかけてパスを通させなかった。守備陣形に穴が出来たとしても、そこにパスを出させなければ問題はない、そういうシメオネ監督の信念が感じられる。

これで1-0でアトレティコホームの試合を折り返し、第2戦は魔境アンフィールド。ホームだと全く別の顔を見せるリバプールが有利なのは確かだが、果たしてシメオネマジックの再現はあるのだろうか?

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