AFC U-23選手権でグループリーグ敗退という屈辱を受けて、ようやく協会の御用メディアであるスポーツ新聞からも批判の声が上がり始めた森保ジャパン。
日本サッカー協会の会長選で単独候補となり、各都道府県協会代表やJ1クラブ代表、関連団体代表者ら評議員”全員”の推挙で会長の続投が決まった田嶋サンは、「技術委員会で関塚技術委員長たちがどう考えるのかを聞いてから」と判断を技術委員会に丸投げ。
そして技術委員長である関塚氏は「今まで取り組んできた方向性はしっかりと委員の方にも説明させてもらった。その方向性に対して(中略)ご理解いただいた」と、あっさりA代表と五輪監督の兼任に太鼓判を押してしまい、これにて茶番は終了しました。知ってた。
まあご自身最大の実績であるロンドン五輪ベスト4が、ほぼ吉田麻也にチーム作りを丸投げした結果で生まれたものなので、関塚氏にしてみたら森保監督の評価は自分そっくりで何も問題が無いで終わるというか、そもそも監督の評価軸すら存在するのか怪しいぐらいですから、こうなる事は火を見るより明らかでしたよね(苦笑)。
監督が戦術的にあまり干渉せず、選手の自主性、話し合いでチームを作る「ジャパンズウェイ」は、ここで何度も指摘している通り、吉田や柴崎のような戦術眼とリーダーシップを備えたベテランがいて、ある程度まとまった練習時間があればそこそこのチームは出来上がりますが、ブラジルW杯のコートジボワール戦や、アジアカップのカタール戦、ロシアW杯ベルギー戦後半のように、相手が戦術的なミスマッチを突いて来た時に対処が遅れるという致命的な欠点があります。
森保監督がA代表は4バック、五輪代表では3バックを採用しているのは、将来的にどちらも使えるようにするプランがあるのかもしれませんが、3バックがまともに機能したのはトゥーロン国際大会とブラジル遠征の時のみ。そのどちらも森保監督は同行せず、横内コーチが監督代行をしていたのは単なる偶然でしょうか?
選手が自分たちで選手交代を出来るわけではないので、交代策で戦術を変える事は出来ませんし、おまけに相手にリードを許してからでないと選手交代はしないポリシーの森保監督なので、さらに臨機応変な対処は絶望的です。
自国開催の東京五輪で日本が成功を収めるための鍵は、横内コーチがどれだけ戦術面で主導権を握る事が出来るのかという点にかかっているのかもしれませんな。