「相手の1G1Aプレゼントで、イニエスタ率いるヴィッセル神戸が初タイトル!」天皇杯 決勝 ヴィッセル神戸-鹿島アントラーズ

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東京五輪のメイン会場となる新国立競技場のこけら落としとなった、今年の天皇杯元日決勝。

神戸のフォーメーションは3-4-2-1で、藤本の1トップにシャドーがポドルスキと古橋、イニエスタと山口蛍がダブルボランチを組む形。怪我人続出の鹿島は、伊藤翔とセルジーニョの2トップに、2列目が白崎、レオ・シルバ、三竿、名古を並べた4-4-2。

試合の序盤は鹿島ペース。鹿島は意図的にDFラインの裏へロングボールを送ってラインを上げ、セカンドボールを拾う狙いで攻め立て、神戸はビルドアップができず、仕方なく藤本に長いボールを入れても当然キープなど出来るはずもない。

三竿にマークを受けていたイニエスタはこれを見て早速プレイを修正、DFラインの位置まで下がることによって鹿島のプレスを回避、低い位置からゲームをコントロールして神戸がボールを支配する流れに変えてしまう。

前半12分に、古橋の突破から折り返しを藤本がシュートも大きくふかしてしまい大きな決定機を逃したが、18分に右サイドで酒井高徳が切り返したボールをポドルスキが奪い、角度のないところからシュートを放つ。鹿島のGKクォン・スンテがボールを弾くが、犬飼の体に当ってオウンゴールが決まる。

そこからしばらく膠着状態が続いたが、前半の38分に右サイドへの展開から西がグラウンダーのクロス、クリアをしようとした犬飼の股間を抜け、裏に居た藤本が押し込み神戸がラッキーな2点目をゲット。

後半から鹿島は白崎に代えて土居を投入、さらに8分には怪我の名古を下げて山本脩斗を投入、鹿島は3バックにフォーメーションを変更する。これでポジションはマッチアップになって鹿島のマークがはっきりし、激しくプレッシャーをかけてボールを奪うと、高い位置を取るWBが起点を作って神戸を押し込む流れに。

ただ、この時間帯で何度か鹿島にビッグチャンスはあったのだが、神戸守備陣の体を張ったブロックに止められたり、クロスやシュートに精度を欠いて得点が奪えなかったのが勝負の行方を決めてしまった。

神戸は鹿島の猛攻を切り抜けると、その後は5バックと中盤の4枚で自陣にゾーンを作って待ち受ける態勢を整え、そこからは鹿島はボールは持っているが攻めあぐねる展開に持ち込まれる。

後半ロスタイムの4分間には、今日で現役を引退するダビド・ビジャが3人目の交代選手として送り込まれ、最後はピッチでタイムアップ。ヴィッセル神戸は1997年のJリーグ加盟以来初のビッグタイトルで、同時にアジア・チャンピオンズリーグへの出場権も手にする事になった。

得点は全て鹿島の犬飼絡みで実質1G1Aではあったが(笑)、やはりチームの攻撃面でのクォリティで神戸が鹿島を上回っていた。その中心になっていたのはやはりイニエスタ。序盤のペースをガラリと変えた修正力、厳しい時間帯にボールをキープしてファールをもらう個人技、試合の勘所を敏感に察知して素早く手当を行っており、こういう選手が1人居ればどれだけチームが助かる事か。

アルゼンチンからオファーがあるとか噂は出ているけど、是非とも長く神戸に居てもらって、ACLでも活躍する姿を見せてほしいものである。そして、ACL行きが決まった事で、三木谷氏のストーブリーグでの暴れっぷりも楽しみである(笑)。

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