「怪我明けで初のCB起用、冨安の出来は合格・不合格?」イタリア・セリエA第13節 ボローニャ-パルマ
ここ3試合は8失点で3連敗、今節はCBのバーリとダニーロが揃って出場停止、怪我明けの冨安がいきなりCBで先発となって、ローマに勝利して現在8位と勢いに乗っているパルマを迎えた試合。
前半17分に最初の失点を食らってしまったが、これはクルセフスキのゴラッソなミドルで冨安は全く責任が無い。37分にはパルマ陣内でハイボールに冨安が早めのチェックを仕掛け、その際に腕が相手の頭に入ってイエローカード。40分、CKからニアでパラシオが合わせてボローニャ同点。
後半26分、ポーリのパラシオへの縦パスを奪われ、クツカにデンスウィルがアタックに行ってあっさりかわされ、最後は冨安1人のみ。そこをスルーパスを通され2失点目。31分にオルセンが投入されてボランチの位置に入り、アンカーのメデルがCBに入って冨安は右SBに移る。が、しばらくすると冨安の足が攣ったようで交代。
そして4分のロスタイムを超えたところでボローニャはCKを獲得、ヘディングで折り返したボールをニアにいたジェマイリが強烈なボレーを叩き込んで劇的な同点ゴール。そして試合終了。
冨安は積極的にパラシオへのポストや、相手のSBが上がったスペースに縦パスを出して、ビルドアップの中心として機能していた。守備でも簡単に下がらずに高い位置でチェックを仕掛け、すぐに自陣へ戻るなど守備範囲が広く、パルマの攻撃を良く押し留めていた。
2点目は防げれば完璧だったが、あれは軽率なアタックを交わされたデンスウィルの責任が8割で冨安の対応は責められない。最後はCBからSBに移ったが、それまで右SBに入っていたムバイェがスペースを空け過ぎていたので、決してCB落第という評価では無かったはずだ。
結果としては、CBとして十分及第点を与えられる出来だったとは思うが、冨安がいない右SBが穴になり過ぎて、結局冨安をSBで優先させざるを得ないボローニャの台所事情が良くわかった試合だったかなと。CBで使ってほしいところだけど、当面はSBで頑張るしか無さそうだ。
![]() サッカーランキング |
![]() にほんブログ村 |
2019/11/27 | イタリア・セリエA
関連記事
-
「名前は似ているけど、冨安との相性は正反対な右SHの2人」イタリア・セリエA第14節 ナポリ-ボローニャ
ナポリは公式戦5試合で4分け1敗、ボローニャも4試合で1分け3敗という...
-
「文字通り孤軍奮闘の冨安、味方にハブられた鬱憤は代表で晴らすしか無い?」イタリア・セリエA第7節 ボローニャ-ラツィオ
ここ3試合は1分2敗と得点力不足で波に乗れないボローニャは、今節は白血...
-
「塩試合で唯一の見せ場を冨安が作るも、クッキアイオ大失敗」イタリア・セリエA第5節 ジェノア-ボローニャ
前節はナポリに敗れたボローニャは、14位のジェノアとアウェイで対戦。ボ...
-
「2戦連続MVPの富安、本当の強敵に手痛い洗礼を受ける」イタリア・セリエA第4節 ボローニャ-ローマ
ここまでチームMVPに2度選ばれて最高のデビューとなった冨安だが、いよ...
新着記事
-
「2軍同士の塩味対決は、少ないチャンスをものにした日本に軍配」E-1サッカー選手権 日本-中国
中国が試合開始からハイプレスを仕掛けて来て、日本はU-22コロンビア戦...
-
「下から出て来る相手をことごとく叩き潰すスタイル」フランス・リーグアン第17節 オリンピック・マルセイユ-ボルドー
前節はアウェイでリーグ3位のアンジェを下した後、入れ替わりで3位に上が...
-
「ハブられていたのも今は昔、全員が困ったら久保にボールを渡すマジョルカ」リーガ・エスパニョーラ第16節 バルセロナ-マジョルカ
かつて久保が在籍していたバルサと対戦するという事で注目された試合。バル...
-
「これからはフロントにも”世界基準”が問われる、エポックメイキングな優勝」J1第34節 横浜Fマリノス-FC東京
J1リーグ優勝がかかった大一番。FC東京が逆転優勝するためには、4点差...
-
「酒井はPKを奪うドリブルも怪我で負傷交代、改めて存在の大きさを痛感」フランス・リーグアン第15節 アンジェ-マルセイユ
シーズン序盤は出遅れたが、現在4連勝でいつの間にかリーグ2位に浮上して...