「ほとんど勝利を手中にしていたメキシコ、土壇場で忖度VARに足元をすくわれる」U-17ワールドカップ 決勝 ブラジル-メキシコ

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U-17ワールドカップの決勝は、日本がベスト16で負けた相手であるメキシコと、開催国であるブラジルとのカードになったが、さすがにレベルの高い展開が繰り広げられる好試合だった。

試合は序盤からホームの声援を受けたブラジルが飛ばしまくる。メキシコが4-3-3でブラジルが4-4-2のフォーメーションだったのだが、ブラジルはメキシコのアンカーの両脇に出来るスペースを明らかに狙っていた。

メキシコも当然警戒していて、ブラジルの間受けの動きに対してはアンカー、インサイドハーフ、ウイングも中に絞って囲みに行くのだが、ブラジルの選手は狭いスペースで前を向いてドリブルを仕掛ける能力を持っていて、周りの動き出しも早くてメキシコの守備が完全な後手に回っていた。

が、ブラジルは3~4回はあった決定機に決めきれず、ミドルシュートもジャストミートせずにGKにキャッチされるなど猛攻がなかなか実らない。日本戦と同様に粘り強く守っていたメキシコは、ブラジルのペースが落ちた前半30分ごろからドリブルを主体にペースを取り戻し、セットプレイを中心に惜しい場面は作るが、スコアは動かず前半を終了する。

後半も前半と同じような展開で、ブラジルが2度ほど決定機を外した後の20分に、メキシコが左からシンプルなクロスをヘディングで逆サイドへ流し込み、大きな先制点をゲットする。

その後はさすがにブラジルも若さを見せて。守備を固めてコンパクトに守るメキシコに対し、攻め急ぎや無理なパスが目立ってギクシャクした流れになり、後半35分にはカブラウの強烈なミドルもメキシコGKガルシアが手に当ててクロスバー。これはもうブラジルは勝利の女神に見放されたのかと思われた。

が、そのシュートの前にSBヤンがゴメスに倒された場面がVARによって微妙だったがPKと判定、カイオ・ジョルジのキックはガルシアの手に当たりながらも決まって、ブラジルが起死回生となる同点ゴールを決める。

そこから勢いに乗ったブラジルの攻撃を、相変わらずガルシアが奮闘して防いでいたのだが、いよいよPK戦決着が迫ったロスタイム3分に、右からのクロスにファーから飛び込んだラザロがダイレクトで合わせると、さすがのガルシアも反応できずブラジルが劇的な勝ち越し。

メキシコは最後にゴール手前25mからFKを得ると、ゴンザレスがフリーになったがヘディングはファーに外れ、そして試合終了。ブラジルが歓喜の4度目となる優勝を飾った。

実力的には明らかに上のブラジルだったが、メキシコがしたたかに少ないチャンスでゴールを決めて、ブラジルが焦って自滅していただけに、VARで全てがひっくり返ってしまって、メキシコにとっては納得がいかないホームアドバンテージだろう。だがそれもサッカーである。日本もだが、次のU-20でリベンジを果たしてもらいたいね。

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