ある意味”才能の墓場”だったガンバユースから、シティに移籍をする選手が出る驚き

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もう最近は日本の若手選手の欧州移籍について、いちいち取り上げるのも面倒くさくなっておりますが、さすがにこのニュースには驚かされましたね。

G大阪・食野亮太郎、マンチェスターC移籍…完全移籍のオファー受け渡英(スポーツ報知) – Yahoo!ニュース

しかしシティは板倉で味を占めたんですかね~。なんかもう、ユース代表に選出されているような選手は熟知していて当たり前で、あえて食野のような代表経験が無い選手を探してぶっこ抜いて来る、ビッグクラブのリサーチ能力には驚嘆するしかありません。

ここに来て、これだけ若手選手にオファーが届くようになったのは、ここでも何度か書いていますが、ようやく日本の育成にも「戦術」が反映されるようになったからだと思っています。どの選手も、基本的にちゃんとゾーンを守ったポジションを取るし、攻守の切り替えも出来ていて、「何でそんなとこに居るの?」と思うような事がありません。

組織だけでなく個人戦術でも、ボールを持って前を向けないと何も出来ず、マークされるとバックパスマシーンという事が無くなり、トラップやドリブルで相手を剥がす、体を使ってボールをキープしつつターンといった、対人能力もそれなりに身につけています。ボールを奪い切る守備という面ではまだまだで、ボランチやアンカーのポジションで獲得される選手がいないのが残念ですが、それはこれからの課題でしょう。

そういう意味では、ガンバに帰って来てしまった井手口など、23歳前後の選手が戦術の波に乗り遅れた最後の世代かなという気がします。ただでさえ語学能力が足りずコミュニケーションが難しいのに、個人・組織戦術の「いろはのい」もマスター出来ていない選手をわざわざ起用しようというのは、よほど能力を買ってくれている監督でないと難しいのは当然です。

スペインとかポルトガル、イタリア、フランスあたりは戦術の浸透に熱心な監督が多くて、乾や酒井宏樹、柴崎、長友などは明らかに戦術意識が向上しましたが、ドイツやイングランドは選手を並べて終わりの監督が多く、長谷部が良くなったのはごく最近からですし、酒井高徳はずっと残念なままですからね。伊藤達哉も監督に恵まれず不遇の道を歩んでいます。

しかし稲本、家長、宇佐美、井手口と、有り余る才能がありながらも戦術能力不足でポテンシャルを発揮しきれなかった選手の宝庫(?)であるガンバユースからグアルディオラがトップを率いるシティに移籍する選手が出るとは、やはり時代が変わっている事を痛感しますなあ。

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