「日本は欧州に差をつけられ、アメリカとは周回遅れ」フランス女子ワールドカップ 決勝 アメリカ-オランダ

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2019年の女子ワールドカップの決勝は、前回大会で日本が決勝で当たって負けたアメリカと、今大会のベスト16で日本が1-2で敗れたオランダという、ちょっとなでしこJAPANにとっては因縁めいたカードになった。

準決勝で、120分間を戦って中3日と日程的に不利なオランダに対し、90分で中4日のアメリカがボールを保持して攻める展開になるものの、オランダは守備時には4-4-1-1のような形になってコンパクトなゾーンを自陣に構築、モーガンやラピノーのスピードを上手く抑えている。

アメリカは前半28分にCKのこぼれ球から強烈なシュートもオランダGKフェーネンダールがしっかり前で止めて得点を許さず。38分にもラピノーのえぐりからモーガンがニアで合わせるもフェーネンダールがまたもセーブ。

後半もアメリカが主導権を握る中、オランダも良く耐えていたのだが、後半14分にPA内で競り合ったファン・デル・フラフトがモーガンを倒したというVAR判定でPK、ラピノーが決めてアメリカが先制点をゲット。

リードを許したオランダは、とにかくサイドにボールを早く展開してクロスという高さを活かした攻撃を仕掛けるが、アメリカはボールサイドのSHが下がってスペースを埋める守備でしっかりボールを跳ね返す。

すると後半24分に、中盤でボールを奪ったアメリカのラヴェルが、そのままセンターをドリブルで持ち上がってミドルシュートを叩き込み決定的な2点目。その後もアメリカが立て続けに決定機を作るが決められず。オランダは特に大きなチャンスを作ること無く2-0で試合終了、アメリカがワールドカップ2連覇を飾った。

決勝での対戦ではあったが、オランダよりもアメリカのほうがスピードとパワー、カウンターの精度で一枚も二枚も上回っており、力量差を考えたら順当な結果だったと言える。4年前は、日本も何とかアメリカに食らいついていたはずなのだが、ずいぶん先に行かれてしまったものである。

王者アメリカの隙を強いて言えば、戦術的には比較的オーソドックスなので、3ライン戦術を駆使してアンカーの両脇に出来るスペースを攻略すれば対抗できそうな気がしないでもないのだけど、アメリカ以上に戦術が硬直化している日本ではどのみち無理だろうと結局切望するしか無いのであった(苦笑)。

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