「ネイマールやメッシといったスーパースターがいては勝てない時代の到来?」コパ・アメリカ 決勝 ブラジル-ペルー

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グループリーグで対戦した時は5-0でブラジルが圧勝しただけに、ペルーがドン引きサッカーを繰り広げるのかと思いきや、大敗から学習してきっちり対策を施し、なかなか締まった試合になった。

まずブラジルの攻撃のリズムを作っているアルトゥールにマークを付けてサイドにボールを逃し、ダニ・アウヴェスとサンドロのSBから出る縦パスを狙ってカットする守備が機能していた。

前半14分に、マークの受け渡しのミスからフリーになっていたエヴェルトンにジェズスのクロスを押し込まれたが、その後はしっかり立て直し、前半終了間際にチアゴ・シウバの手にあたってゲットしたPKをゲレイロが決めたところまではプラン通りの流れだったはず。

しかし、前半ロスタイムにフィルミーノがボールを奪ってアルトゥールがドリブル突破、守備を引き付けたスペースにジェズスが流れ、ラストパスからきっちりシュートを決めて2点目。1点リードした状態で前半を終了できた事がブラジルにとっては大きかった。

後半はペルーにほとんどチャンスは無かったが、25分にジェズスが2枚目のイエローで退場した事でまたムードが変わり、これまであまり上がって来なかったペルーの両サイドが攻撃に加わり、チャンスが出来るようになったかなと思ったところで、すかさずリシャーリソン、ミリトンを投入して試合を落ち着かせたチッチ監督の采配はさすがだった。

そして後半41分にエヴェルトンが中央突破したところを倒され、今度はブラジルにPK。これをリシャーリソンが決めて勝負あり。開催国のブラジルがマラカナンスタジアムでコパ・アメリカの優勝を飾った。

MVPを取ったダニ・アウヴェスや、ジェズス、エヴェルトンといった攻撃面にスポットが当たってはいるが、今大会のブラジルの強みは何と言っても鉄壁の守備だった。チアゴ・シウバとマルキーニョスのCB+アンカーのカゼミーロはアタックとカバーのコンビネーションが抜群で、フィルミーノやコウチーニョら前線の選手も常にプレスバックを怠らなかった。

今大会はエースのネイマールが欠場したが、アルゼンチンにおけるメッシのように、11人の中に守備を免除されたスターが混じっていると、やはりどこかに守備組織の無理が来てしまう。リバプールやシティを見てもスター全員がハードワークするサッカーが当たり前になりつつある現在、攻撃だけに専念するスーパースターはもはや絶滅危惧なのかもしれないね。

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