「日本に足りない部分をたった1つまで絞り込んだ、雑草軍団の大躍進」トゥーロン国際大会 決勝 日本-ブラジル

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日本はFKオビ、DFが田中駿、岡崎、大南、MFが舩木、田中碧、高、長沼、1トップが小川、シャドーが旗手、岩崎という先発。対するブラジルは準決勝と同じメンバーの4-1-4-1という形。

試合は当然のごとく、ブラジルがボールを支配して日本は5-4のブロックを作って守る展開になるが、日本はミスはあるがダイレクトで素早く攻撃を作る狙いがあって、ブラジル相手にやられっぱなしにはならない意識が感じられる。

しかし前半19分、右サイドから中へボールを繋がれ、オフサイドっぽかったが右SHのマテウスがラストパスに抜け出しゴール右にシュートを流し込まれてブラジルが先制する。

日本も反撃したいところだが、WB、シャドー、1トップに入った後のプレッシャーが強くてシュートまで持って行けない。が、前半39分に一発のロングパスかをムリロがヘディングでクリアするも弱く上に上がってしまい、そのボールを小川がダイレクトで決めてワンチャンスで同点に追いつく。

その後もブラジルの猛攻を受けながらも耐えて前半を折り返した日本は、後半から舩木に代えて左WBに相馬を投入、ブラジル相手にひるまず積極的な仕掛けを見せる。そして14分にはカウンターから小川がシュートもGKに阻まれる。

後半の日本はブラジルに攻め込まれる展開は変わらないのだが、基本的にグラウンダーのボールなのでGKのオビやDFの大南はボロが出ず(笑)、中2日でメンバーを変えていないブラジル相手にボールを持てる時間帯が生まれる。そして20分に岩崎から三苫に交代。

しかし日本はここまで前線で孤軍奮闘していた小川が怪我で交代、神谷が投入されて旗手が1トップに移動する。その後も日本は終始粘り強く守り、4分のロスタイムも決定的な場面を作られず90分間を終了、勝負はPK戦へともつれ込む。

Pk戦ではオビが最初の2人のコースを読みながらもやっぱり止められず(笑)、日本は5人目の旗手が甘いコースを止められて4-5で決着。日本は残念ながらトゥーロン国際大会初優勝を飾ることは出来なかった。

ただ、前半の内容からするともっとボコボコにやられてもおかしくなかったが、組織というよりは個々人が試合の中で対応する能力を見せ、後半は運動量で上回って互角に近い展開まで持ち込めたのは予想外だった。特に小川、相馬、田中碧あたりは海外からオファーが来てもおかしくない活躍だった。

コパ・アメリカ、U-20W杯に出られない二軍と称されたメンバーだったが、大会の中でブラジルにも負けないぐらいに成長した事は、日本サッカーにとっても大きな自信になったのではないか。今までは日本の選手には個人・組織での守備能力が欠けていたが、今は経験だけが足りないところまで来たのかもしれない。

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