「最後まで信念を貫いた宮本監督、一瞬日和ってしまったロティーナ監督」J1第12節 ガンバ大阪-セレッソ大阪

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ここのところ7試合勝利が無いガンバが、3試合負け無しのセレッソをホームに迎えた大阪ダービー。ガンバのフォーメーションは3-1-4-2で、何と遠藤と今野2人共ベンチスタートと先発5人を変更、高尾、福田、矢島、と宮本監督は思い切って若手を起用。対するセレッソは怪我の都倉とU-20メンバーに消臭された瀬古が抜けた以外は同じメンバー。

試合はいきなり前半10分にオフサイドラインを抜け出した高木がGKと1対1になるも、東口が何とか体で防ぐと、12分にはGKへのバックパスをを拾ったファン・ウィジョがシュートと、決定的なジャブの応酬。

ガンバが3バックにした狙いは明白で、4バックの外側に位置するWBで基点を作り、ダイアゴナルな動きでパスコースを作って速いタッチで繋いで来る。遠藤らベテランが入ると、どうしても攻撃のペースは選手任せになるので、外してスピードアップを図ったのだろう。

しかしセレッソも慌てず、ポジションのマッチアップでフリーになるSBの松田、丸橋が高い位置に上がってビルドアップに参加、前半33分にはサイドから飛び出した清武が完璧なトラップもDFにカットされてシュートまで行けず。

膠着した展開が続く中、セレッソがまず後半4分に動き、高木に代えてソウザを投入、4バックから3-4-2-1に変更する。しかし先制したのはガンバで、高尾から縦パスを受けた高江が一瞬溜めてスルーパス、倉田がPA内で切れ込みシュートを決めてしまう。

その後はセレッソが前に出るも、ガンバは粘り強く守ってシュートを許さず、逆に後半22分にカウンターからファン・ウィジョの折返しをアデミウソンがフリーでシュートも大きく外れてしまう。

ここでロティーナ監督は柿谷を投入、ブルーノ・メンデスとの2トップにして、SHが清武と水沼、ボランチがソウザと奥埜の4-4-2に戻し、ガンバは食野と今野を入れるが3-1-4-2は変わらず。

セレッソは後半32分に清武のPA内での落としから柿谷がシュートも東口がキャッチという場面を作ると、その後はどんどんガンバ陣内に選手が入ってドリブルやワンツーで切り崩すセレッソらしい猛攻を見せる。

しかし4分のロスタイムも、ソウザのシュートがヒットしなかったり、田中のクロスが東口にキャッチされたりで最後までセレッソは決定機が作れず、結局大阪ダービーはガンバが1-0で勝利した。

セレッソはせっかく4-4-2でリズムが良かったのに、3バックに変えたところで戦術の不慣れを突かれて失点してしまった事が悔やまれる。それに対してガンバの方は、最後まで若手を3バックの可能性に賭け、ベテランは最後に試合を落ち着かせる起用に割り切った事が勝敗を分けたポイントだろう。

ただ、いきなりベテランを冷遇すると、試合内容は良くなっても選手やサポーター、クラブ上層部から不評を買って監督が交代してしまうのがJリーグの常だったりするので、レジェンドクラスの宮本監督が簡単にその罠にハマるとは思わないが、いろいろ気をつけて欲しいところだね。

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