「森保ジャパンのカタール戦と同じ、エメリ監督の戦術的な自滅」イングランド・プレミアリーグ第25節 マンチェスター・シティ-アーセナル

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現在、リバプールが首位に立っているイングランド・プレミアリーグ。先週は、2位にマンチェスター・シティと、シティに7差で4位につけているアーセナルとの試合を観戦。

シティのフォーメーションは4-3-3で、何とCBにフェルナンジーニョを起用、中盤はシルバ、ギュンドアン、デ・ブライネ、前線はスターリング、アグエロ、ベルナルド・シウバという並び。アーセナルは4-4-2で、2トップはオーバメヤンとラカゼット。

いきなりシティは高い位置からプレス、2分にイウォビが自陣で迷って中途半端にボールをキープしたところをラポルトがカット、クロスにアグエロがダイビングヘッドを決めてあっさりとシティが先制する。

その後もシティのペースは続いたが、11分にアーセナルは左CKを獲得、トレイラのキックにモンレアルが頭で流し、コシェルニーが頭で押し込みアーセナルが同点に追いつく。

しかしシティのペースは続く。5レーン理論の創始者らしく、アーセナルが固める4-4-2のブロックをあざ笑うかのように、サイドに張ったベルナルド・シウバやスターリングにパスを通し、サイドで基点を作ってから中盤の選手がハーフスペースでパスを受け、DFラインの裏へ飛び込ませる。

一応、アーセナルはボールサイドのSHを下げて5バック気味の形で対応するが、シティのスピードに守備陣のマークが付いて行けない。そしてボールを奪っても、ラカゼットとオーバメヤンのスタート位置が低いのでカウンターに威力が無い。

すると前半43分、シティはフェルナンジーニョのサイドチェンジからギュンドアンに戻し、ギュンドアンがダイレクトで上げたパスにスターリングが反応、折返しをアグエロが決める完璧にデザインされた攻撃でシティが2点目をゲットする。

さらに後半15分、シティがリスタートからアグエロが左のスターリングに展開、スターリングがドリブルで仕掛けての折返しをアグエロがハットトリック・・・に見えたが、実際はアグエロの手に当たってのゴールインで、もしVARがあったらファールと判定されていたはず。シティにとってはラッキーな3点目。

後半35分ごろからはシティが自陣で4-5-1のゾーンを引いて守りに入り、アーセナルはシティ陣内でパスを回すのだが、決定機を作るまでには至らず試合終了。シティがきっちりホームで勝ち点3を獲得、アーセナルが同じ節でドローに終わったため、これで首位と勝ち点3差にまで詰める事になった。

試合のスタッツは、ボールポゼッションこそ6対4と極端な差にはならなかったが、シュート数は実に19対4とシティが完全に圧倒。後半のアーセナルはほぼ何もさせてもらえなかった。が、それは選手の差では無く、森保ジャパンのカタール戦と同様、エメリ監督が5レーン戦術に相性が悪い4-4-2で臨んだ事が大きく、何をどう考えたらこれで行けると思ったのか不思議でしょうがない。

確かに、4-4-2でもシメオネ監督率いるアトレティコ並に、ディアゴナーレとスカラトゥーラを連動すれば対抗は可能だけど、プレミアリーグでそこまでの精緻な戦術を浸透させるのは無理だと思うのだが・・・

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