「来年度のJリーガーが揃った試合だが、日本のウィークポイントは相変わらず」高円宮杯 U-18プレミアリーグEAST第15節 青森山田高校-鹿島アントラーズユース

昨日は、たまたまスカパーで試合をやっていたプレミアリーグEASTの首位対決、青森山田と鹿島ユースの試合を録画観戦。

プレミアリーグはEASTとWESTに分かれての全18試合で、首位のチームがWEST首位とのファイナルに進出する。15節終了時点で鹿島が勝ち点37で首位、2位は勝ち点33で青森山田で、鹿島が勝てば優勝決定となる試合。鹿島はトップと同じ4-4-2、青森山田は4-1-4-1のフォーメーション。

試合はまず前半12分に、中盤でイーブンボールを拾った鹿島10番前田が、ドリブルからのカットインで青森山田のマークを外し、ゴール右にミドルシュートを決めて鹿島が先制する。

鹿島は青森山田の攻撃陣に対してしっかりマークを決めて封じ込むが、青森山田は中盤での素早いパスワークで対抗、右SHのチリ人バスケス・バイロンの個人技を中心に鹿島ゴールに迫る。

前半35分からは青森山田が波状攻撃を仕掛けるが、鹿島は非常に粘り強く守備で追い続けてシュートを許さず、結局前半はシュート数で鹿島が2本、青森山田がわずか1本というしょっぱい結果で終わって折り返す。

後半9分に青森山田はバスケス・バイロンのクロスに佐々木がフリーでヘディングを合わせるも枠外。11分にはFKのこぼれ球を鹿島の前田がシュート。18分にはクロスを佐々木が頭で浮かせたボールをバスケス・バイロンがPA内でボレーもミートせず。21分には佐々木のポストから檀崎がシュートも威力が無くGKがセーブ。

その後は青森山田が鹿島陣内へ押し込み、何度もクロスやロングスローを浴びせるのだが、鹿島は4バックがPAの幅で守り、SHがサイドをカバー、ボランチの1枚がDFラインまで下がった7バック状態で守備を固め、青森山田にシュートを許さない。

さらに後半35分、青森山田はCB藤原を投入、それまでCBに入っていた三國ケネディエブスを前に上げてパワープレイ。すると右サイドで壇崎がつないだボールをバスケス・バイロンがクロス、これがGKが伸ばして手をかすめて鹿島ゴールに吸い込まれ、青森山田が同点に追いつく。

ロスタイムに三國がゴール前でファールを受け、PAのすぐ外でFKを得たが武田のキックはわずかにバーの上。さらに青森山田のCKからGKが飛び出し、そのスキに青森山田がシュートもDFに跳ね返される。そして試合は同点で終了。鹿島と青森山田の勝ち点差は2試合を残して4のまま、優勝決定は次節に持ち越される事になった。

鹿島はちょっと後半は慎重になり過ぎ、後ろに重心がかかってしまって有効なカウンターすら出せなかった事が響いた。強力なポストプレイヤーがいれば別だが、残念ながら両チームともにそんな選手は居なかった。日本のウィークポイントであるポストプレイについては、まだまだこれからも苦労しそうな雲行きである。