「近年では最もJ1残留の行方が厳しい優勝チームかもしれない」J2第42節 松本山雅FC-徳島ヴォルティス
- 2018.11.18
- Jリーグ
上位4チームに自動昇格県内である2位の可能性があり、しかも3位の町田はJ1ライセンスを持たないため、町田が2位以内に入るとJ1から降格するチームが1つ減るという事で、近年では最も注目されたJ2の最終節。Bs1では、その中で首位の松本山雅対徳島ヴォルティスの試合が生中継されたので、その試合を録画で見てみた。
が、ぶっちゃけ相当に見ていてエンターテイメント性に乏しい試合であった。松本も徳島もフォーメーションが3-4-2-1の完全マッチアップで、序盤は徳島がボールポゼッションで若干優位に立つも、松本がそれを利用して何度かカウンターからチャンスを作り出し、前半は少なくとも1トップの高崎に4回は決定的なチャンスはあったが決められず。
徳島は前半はシュートゼロ。1トップに入ったウタカはホームレスのおっさんかというぐらいにウェイトオーバー、完全に攻撃のフタになってしまっているのだが、彼の高さに頼るしか徳島の攻撃に基点らしい基点が無いという手詰まり感。
しかし松本も後半になるとプレスの勢いが落ちて、サイドの攻防で徳島が盛り返し試合は互角の展開になるが、徳島はウタカに代わって入ったバラルにボールを集めるも収まらず、松本は高崎が完全に消えてしまってシュートシーンも無くなり、最後は他会場の経過を受けて守備固め。結局試合はスコアレスドローで終了、裏の山形対大分の試合で、山形が後半ロスタイムに同点ゴールを決めたため、松本がJ2優勝を決める事になった。
アルウィンを埋め尽くした19000人のサポーターの前で優勝を決めたのは非常に輝かしいシーンではあるのだが、反町監督がインタビューで答えていたように、正直この戦力では来期のJ1残留は相当に苦労する事になると思う。
数年前ではあれば、J1でも守備を固めてカウンターというチームが残留できる余地はあったのだが、今のJ1は湘南のように1年間ハイプレスを続けられるか、カウンターサッカーであれば前線に相当ハイレベルな外国人選手を揃えないと戦えないレベルになっている。
松本の今期は戦力補強で赤字予算だそうだが、J2優勝チームであってもJ1に残留したチームよりもJリーグからの分配金は低い。反町監督はJ2優勝で勝ち点ボーナスはあるのかなと冗談を飛ばしていたが、資金面では逆にビハインドを負った状態でのスタートになるわけで、松本にとってはこれから来期の開幕までに、どれだけチーム力を底上げ出来るかが本当の勝負だろう。
-
前の記事
「初めて壁に当たった森保ジャパン、大迫頼みの現状から抜け出す方法はあるのか」キリン・チャレンジカップ 日本-ベネズエラ 2018.11.17
-
次の記事
「岡ちゃんのロマン病で”必昇”が挫折、来期は真骨頂であるリアリズムが発現されるのか?」JFL 2ndステージ第15節 FC今治-ホンダロック 2018.11.19