「クリロナの”半端ない”スーパーボレーも、イージーチャンスに決められず自滅のユベントス」UEFAチャンピオンズリーグ グループH ユベントス-マンチェスター・ユナイテッド

オフシーズンにクリスティアーノ・ロナウドを獲得、セリエAでは首位を独走し、チャンピオンズリーグのグループステージでも3連勝と絶好調のユベントスと、どちらの戦いもスタートダッシュに失敗したマンUという対照的なチーム同士の対戦。

ユベントスはクリスティアーノ・ロナウドとディバラが2トップ、2列目がベンタンクール、ピアニッチ、ケディラ、クアドラードが並ぶ4-4-2で、マンUはルカクが欠場、3トップがマルシャル、サンチェス、リンガード、中盤がポグバ、マティッチ、エレーラの4-3-3というフォーメーション。

マンUがグループで下位に沈んでいる現状もあって、試合は序盤からマンUが攻めてユーベがじっくり守ってカウンターという流れで始まる。が、マンUは前線とDFラインの距離感がややルーズで、なかなか高い位置でボールを奪うことが出来ず、チャンスの数ではユーベが上回る時間帯が続く。

前半30分頃にマンUが少し盛り返す場面はあったが、守備陣がズルズルとPA内まで簡単に下がるのですぐに攻め返され、前半33分にはクアドラードの強烈なシュートがDFに当たりデヘアがファインセーブ、その直後にはフリーになったケディラのシュートがポストとユベントスが立て続けにビッグチャンスを作る。

後半のマンUは、立ち上がりにマルシャルがドリブルで切れ込む場面は作ったが、すぐにディバラがPA右からクロスバーに当たるシュートを放ってすぐにリズムを取り戻す。

その後は膠着状態に陥っていたが、後半20分に右後方からのロングパスに抜け出したクリロナが背後からのボールをインフロントで合わせる、「後ろ向きのボールめっちゃボレーするもん! そんなん出来ひんやん普通・・・」なスーパーゴールでユベントスが先制する。

さらにその直後にもピャニッチに決定機があったがまたもデヘアが片手1本で防ぐ。後半25分過ぎには、ピャニッチとクアドラードがフリーになる絶好機があったが枠を捉えられずと、ユーベは試合を決めるチャンスをことごとくフイにする。

ここまでほとんど良いところが無かったマンUだったが、ここまでユーベが据え膳を見送り続けると運が回ってくるもので、フェライニへのロングボールとマルシャル、ラッシュフォードのドリブルでゴリ押しすると、後半41分にマタの直接FKが決まってマンUが同点に。

さらに45分、左からのFKにオフサイドっぽかったがフェライニがわずかに触り、流れたボールが最後にアレックス・サンドロの体に当たってオウンゴールとなり、とうとうマンUが逆転する。ロスタイムにはカウンターからラッシュフォードがシュートもわずかに外れ、そしてそのまま1-2で試合終了。

ユベントスの完勝でもおかしくなかった内容だったが、こういう試合もあるよね、てな結果。マンUは全体的な”緩さ”は気になるものの、これで公式戦は全て2-1のスコアで3連勝と、勝負強さが戻って来た。とは言え、どちらもビッグイヤーを取るほどの凄みは感じられず、今期の優勝争いはかなり混沌としている。シティあたりには大チャンスかもしれないね。