「またも強豪チームを食ってしまったオイペン、ゴールだけではない豊川の地味な貢献度」ベルギー・ジュピラー・プロリーグ 第12節 オイペン-アンデルレヒト
- 2018.11.01
- ベルギー・ジュピラー・プロリーグ
既にベルギー1部リーグは13節が終わっているけど、その前の節でオイペンが豊川のゴールで強豪アンデルレヒトを破った試合を見ていなかったので、昨日はそれを選択。オイペンは豊川が1トップの4-3-3で、アンデルレヒトは残念ながら森岡はベンチ外で、3-4-3のフォーメーションでスタート。
序盤は比較的静かな立ち上がりだったが、20分ごろからホームのオイペンが高い位置からプレスを仕掛けるようになり、前半26分にオイペンが高い位置でボールを奪ってから、最後はルイス・ガルシアのミドルがアンデルレヒトDFの頭に当たってコースが変わり、GKも為す術がない得点が決まる。
オイペンはその勢いのまま、31分にスローインの流れからルイス・ガルシアがスルーパスに抜け出しシュート、これはアンデルレヒトGKディディヨンがセーブするも、こぼれ球を豊川が抜け目なく押し込みオイペンが2点目をゲットする。
これでようやくアンデルレヒトのエンジンがかかり、WBが高い位置を取ってマッチアップするオイペンのウイングを低い位置に押し下げ、フリーになった両サイドのCBから組み立ててボールを支配しようとするが、豊川も3バックの対して1人で走り回ってプレスを仕掛け、アンデルレヒトの一方的なペースにさせない。
前半45分にアマニが角度の無いところからシュートを放ち、GKがセーブしたボールにまたも豊川が反応して下がりながらのボレーを試みるが、うまくヒットせず今度はディディヨンにキャッチされてしまい、2-0で前半を終了する。
後半になると、アンデルレヒトはラインを高く上げつつ両ウイングがバイタルに降りて基点となり、中盤がフォローしてWBのオーバーラップへと展開する攻撃が機能し、オイペンを一方的に攻めたてる。豊川も守備に追われるだけで孤立し、全く攻撃に絡むことが出来ない。
しかしアンデルレヒトは数えきれない回数のチャンスを作りながら、後半11分の連続シュートはポストに当たり、20分にはCKからドンピシャでヘディングをするもGKクロムブルッヘの反応に阻まれるなどとことん運が無い。
後半15分頃からようやく試合が落ち着き、32分に守備でエネルギーを使い果たした豊川が下がった直後、左サイドからのクロスにサンティニがダイビングヘッドを決めてアンデルレヒトが1点差に迫る。
しかしオイペンは5バックにシフトしてゴール前に壁を築き、45分にはアーリークロスからフリーで合わせられるがこれもクロムブルッヘががっちりキャッチ、3分のロスタイムを守り切って2-1で試合終了。
豊川は6節のスタンダール・リエージュ戦に続き、アンデルレヒト相手にもゴールを決めて勝利を呼び寄せるという強運ぶりを発揮。得点感覚もさる事ながら、この試合でも前線から絶え間なくプレスをかけ続け、アンデルレヒトの時間帯でも一方的なサンドバッグには持ち込ませなかった事が、勝利の一因になったのは確かだろう。
ただし豊川は得点以外は守備に奔走して消えがちで、マケレレ監督もその点は課題として挙げているそうだが、そもそも豊川のフィジカルで1トップというのは無理があるような。それよりも目立ったのは2点に絡んだルイス・ガルシア。サラゴサの降格によって移籍して来たらしいが、このレベルに居ていい選手じゃないなと。そして森岡は、現在の3-4-3戦術じゃ正直居場所は無いので、冬の移籍は確実だろうね。
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