「ヴォルフ新監督は、HSVにマンチェスター・シティの夢を見るのか」ドイツ・ブンデスリーガ2部 第11節 マクデブルク-ハンブルガーSV

昨日はルヴァンカップの決勝があったのに、すっかり録画を忘れていて観戦できず・・・いつもHDRではサッカージャンルで検索して録画を設定しているんだけど、再放送が多いのでついつい「生」のマークが付いた放送を優先してしまい、地上波やBSだと生放送でもマークが付いてなかったりするので、うっかり見逃してしまった。なので、仕方なくこっちはキッチリ録画していたHSVの試合で。

さて前節にホームで行われたボーフムとの試合でスコアレスドローに終わり、ティッツ監督を解任して前シュツットガルト監督のヴォルフ氏が就任して初めて指揮を取った試合。酒井高徳は右SBでスタメン、伊藤はベンチからのスタート。

ホームのマクデブルクは、実質的には4-5-1で自陣にコンパクトなゾーンを引いてカウンター狙いのサッカーで望んで来た。HSVのフォーメーションは表記上は4-1-4-1なのだが、特徴的なのはグアルディオラ監督風に、攻撃時にはSBが中に絞り、SHが外に張った2-3-4-1の形になる点だ。

ヴォルフ監督的には、これでマンCのように安定して速いポゼッションを狙っているのかもしれないが、悲しいかなここはドイツ2部であり、ボールを奪っても途中で展開が詰まってしまい、どうしてもマクデブルクが守備の人数を揃えてから攻める形になってしまう。

そんな感じで前半は流れからのチャンスがほとんど無かった上に、後半8分にはCBのベイツが2枚目のイエローで退場してしまい、酒井高徳がなんとCBの位置に入る事に。そしてマクデブルクもCBの選手を1枚下げて、3-4-3の形に変更して来た。

酒井のCBはある意味怖いもの無しで、躊躇なく縦パスは出して来るし、自陣で相手のプレスを受けても、平然とボールをキープしてドリブルで持ち上がって来る。すると後半32分に1トップのラソッガがポストからオーバーラップしたナライに浮き球パスが通り、ナライが流し込んで1人少ないHSVが先制する。

ここからHSVはラソッガを下げて身長197cmのCBラクロワを投入、5バックにした5-3-1の形にシフト、マクデブルクは当然ながらパワープレイに出て来たが、酒井も冷静に対処して最後まで得点を許さず、試合は結局0-1で終了。HSVはヴォルフ監督の初陣を勝利で飾ることになった。

戦術はペップっぽいけど、やってる事はゴリゴリのデュエルサッカーなので、新監督のもとでは線の細い伊藤が出るチャンスは少なくなってしまいそうだ。酒井高徳の恐れを知らないCBは面白かったけど、さすがに身長が足らなすぎて代表では厳しいだろうね。