「鹿島らしさと鹿島らしくなさが同居した結果の2-2ドロー、そして決勝は神奈川ダービー」ルヴァンカップ 準決勝第2レグ 横浜Fマリノス-鹿島アントラーズ

鹿島ホームで行われた準決勝の第1レグで、アウェイの横浜が1-2で先勝した形を受けての、ニッパツ三ツ沢球技場で行われた第2レグ。内田と中村を怪我で欠いた鹿島は、土居と金森の2トップを並べた4-4-2、横浜はメンバーもフォーメーションも第1レグと同じ4-3-3。

試合はビハインドを負った鹿島がポゼッションする形で試合が始まる。前半5分に、横浜はサイドでの早い展開から、遠藤のグラウンダークロスにウーゴ・ヴィエイラがわずかに合わないチャンスを作り出す。鹿島も前半7分にCKから犬飼がヘディングもファーに外れる。

前半19分、縦パス1本で仲川が抜け出し、ゆっくりしたドリブルで溜めてからのクロスに天野が合わせ、シュートは相手に当たったもののこぼれ球をウーゴ・ヴィエイラが押し込み横浜が大きな先制ゴールをゲットする。

さらに前半34分、中盤でボールを奪った横浜は天野から右サイドへ展開、ニアゾーンへ入った天野からの折返しを仲川が押し込み横浜が2点目を追加する。

これで逆転するには後半だけで3点が必要になった鹿島は、セルジーニョを投入して4-3-3のような攻撃的なフォーメーションにシフトする。

そこから互いに攻め合ってチャンスを作ったが点は入らず、膠着状態に入るかと思った後半17分、横浜GK飯倉の不用意なパスを見逃さず土居がカット、そのまま押し込んで鹿島が思わぬ形で反撃の狼煙を上げる。

これで一気に攻撃の勢いが出た鹿島は、22分に右サイドを抜け出した山口のシュートは飯倉が防いだものの、25分に山口からオーバーラップした西にパスが渡り、クロスをセルジーニョがヘディングで決めて鹿島が2-2の同点に追いつく。

後半39分に、鹿島は3ヶ月ぶりに実戦復帰した昌子を投入、サイドから徹底的に攻め立てるも、10人が自陣に入って守る横浜の牙城を崩せない。逆に横浜はウーゴ・ヴィエイラの単独カウンターなどで効果的に時間を消費、最後のCKもニアで弾かれ試合終了。

鹿島は0-2から意地を見せて追いつきはしたが、そこで完全に力尽きてしまった感じで、鹿島らしい終盤の力強さが無かったのは残念。裏のカードでは湘南がPK戦で柏を破り、決勝は横浜Fマリノス対湘南の神奈川ダービーとなったが、まさに矛と盾のぶつかり合いで興味深い試合になりそうだ。