「長友は決定機を決められず失点にも絡んだが、それ以前にGK以外があまりにも存在感が薄い」UEFAチャンピオンズリーグ グループD FCポルト-ガラタサライ

第1節は勝利で良いスタートを切ったガラタサライだが、チャンピオンズリーグでのアウェイ成績は0勝2分9敗と未だ未勝利という鬼門。その相手はポルトガルリーグの覇者であるFCポルト。

ポルトもガラタサライもフォーメーションとしては4-3-3の形ではあるが、アウェイのガラタサライは守備時になるとSHやボランチがDFがラインに吸収された6バックのような形になって、まずはポルトの攻撃を跳ね返そうという意図が見て取れる。

前半13分、ガラタサライはリネスからオニェクルにスルーパスが通り、クロスをギュミュシュが合わせるもポルトの左SBペレイラの足に当たって枠外の決定機。ポルトも右サイドで長友が逆を取られ、フリーでシュートを打たれるもガラタサライGKムスレラが弾き出す。

そして前半38分に長友の超決定機。左からパスを受けたロドリゲスがヒールパス、それに抜け出した長友がポルトGKカシージャスと1対1になるが、シュートはカシージャスの足に当たってゴールならず。その直後にも右サイドでフリーになっていたオニェクルがトラップからシュートもニアのサイドネット。

前半終了間際にも、ガラタサライは高い位置でボールを奪ってギュミュシュがGKと1対1になってのシュートもやはりカシージャスに止められてしまう。そして前半は両チームとも無得点のまま終了する。

ところが後半開始早々に試合は動き、CKからフリーになっていたマレガがヘディングを決める。この場面、マレガには長友が付いたように見えたが、長友の動きは完全にストーンのそれで人を見ておらず、ガラタサライは痛い戦術ミスで失点を許してしまう。

その後はポルトがボールを保持する展開。ガラタサライは4-5-1のゾーンを自陣に組んで守るのだが、ポルトはサイドチェンジからサイドを3人のコンビネーションで攻めて来て、長友が数的不利な状態で対応しなければならない場合が多く厳しい展開。

ガラタサライの攻撃は前線の選手による強引な突破が多く、クロスを上げる機会があってもゴール前に入って来る選手の数が少なく、ポルトの守備をなかなか崩せない。そして後半25分過ぎから長友も攻撃参加をするようになる。

後半30分に、ガラタサライはワンツーからロドリゲスからPA内でシュートもバーの上。33分にはFKからファーでギュミュシュが競り勝つも枠外と2度のビッグチャンスを決めきれず。ポルトも38分にマレガが完全に抜け出しシュートもムスレラが触り、長友がカバーしてクリアする。さらにポルトは45分にも決定機があったが、そのままスコアは動かず1-0で試合終了。

ガラタサライは、長友らに決定機はあったもののチャンピオンズリーグのアウェイで0勝2分10敗とまた未勝利記録を伸ばしてしまった。攻めに出るとチャンスは作っていたので、攻めてナンボのチームだと思うんだけど、どうしてもアウェイでは守りに入るメンタルが染み付いているんだろうなと。

次節は、アウェイでロコモティフ・モスクワに1-0で勝利してグループ2位に浮上したシャルケとのホーム戦。ここで勝たないとグループリーグ突破が難しくなるだけに、長友の攻撃での活躍に期待したい。