「W杯で大活躍したポグバとルカク、フェライニがいて、こんな試合になってしまうのは誰の責任?」UEFAチャンピオンズリーグ グループH マンチェスター・ユナイテッド-バレンシア

リーグカップでダービー・カウンティに敗れ、リーグ戦ではモイーズ監督時代と同じ悪い成績、ポグバとの確執が表に出た上に、古参のバレンシア選手からもモウリーニョの解任に賛成という報道が出るなど、凄まじい大逆風が起こっているマンU。ホームで迎えたチャンピオンズリーグのバレンシア戦は、まさにそのチーム状態を体現するかのような内容と結果になってしまった。

マンUは4-3-3で、中盤はアンカーがマティッチ、インサイドハーフがポグバとフェライニ、前線は1トップがルカク、ウイングがラッシュフォードとアレクシス・サンチェスという並び。バレンシアは4-4-2で、2トップがバチュアイとロドリゴというメンバー。

試合はともにソリッドな守備が目立つ展開で始まるものの、前半7分ごろはマンUが高い位置からプレスをかけてセカンドボールを拾い、連続攻撃をする流れになり、15分にはラッシュフォードがカットインからシュートを放ったように選手が単独で攻める場面はあったが、ゴール前でのコンビネーションはほとんど見られない。

その後はバレンシアがセカンドボール対策を施し、中盤でのプレスを強めたためにマンUの勢いはすぐに減退。互いに単発でいくつかチャンスはあったものの、試合は完全な硬直状態に陥って前半を終了する。

マンUは後半15分、ゴール前25mで得たポグバのFKもコースが甘く、バレンシアGKネトが弾く。直後にPA内でポグバが一瞬フリーになるもボールコントロールをミスってシュートまで行けずと、ポグバはフランス優勝の立役者となったロシアW杯とは別人のように集中力を欠いたプレイに終始。

後半20分を過ぎると中盤にスペースが出来てオープンな展開になるが、マンUが守備時に3ラインを構築するスピードは衰えず、バレンシアはアタッキングサードまでボールは運べるのだが、その先で決定的なシーンを作るまでには至らず。

その後は圧倒的にマンUがチャンスを量産、後半25分にカウンターから抜け出したルカクがシュートもネトがセーブ、フェライニの折返しにサンチェスもタイミングが遅くてシュートを打てず。30分にマルシャルを投入してラッシュフォードを右に、36分にPAすぐ前からFKをゲットもルカクのキックは壁に当たる。40分、PA左からラッシュフォードのFKは直接狙うもクロスバーに当たる。42分、CKからルカクがフリーでヘットも枠に飛ばせず。

ようやく後半ロスタイムになってトップ下に上がったフェライニに対してパワープレイを仕掛けるが、時すでに遅し。試合終了のホイッスルが鳴ってスコアレスドローに終わったオールド・トラッフォードには観客からのブーイングが広がった。

まあポグバを初めとして選手には明らかに覇気が無いし、マタをサブに追いやってまで守備とフィジカル重視のサッカーにした割には、攻撃にスピードが無くてルカクが孤立、ベルギー代表のように戦術フェライニにする度胸も無しと、ちょっと光明が見つからない状態だよね。人心が完全に離れてしまっているのだから、もうマンUの手段はモウリーニョを解任するしか無いと思うんだけどね・・・