「2人のCBを攻守で自在に操る”長谷部システム”で、日本人不在のハノーファーに快勝」ドイツ・ブンデスリーガ第6節 フランクフルト-ハノーファー

ともに開幕ダッシュに失敗、16位と最下位に沈んでいる同士の対戦。特にハノーファーはここ3試合で8失点と守備が崩壊しているが、原口はベンチ外、浅野はベンチスタートと残念な状況。

両チームのフォーメーションは、ホームのフランクフルトが長谷部を3バックの真ん中、リベロで起用した3-1-4-2、ハノーファーも3バックの3-4-2-1という形。

試合はいかにも下位同士の試合という感じで、グラウンダーのパスではなかなか前線に良い形で入れられないので、結局は長いボールをツヴァイカンプフでひたすら競り合い、そのこぼれ球に群がるサッカーが展開される。

前半15分を過ぎると、ハノーファーのWBがあまりゴールラインから上がらないようになり、長谷部がンディッカ、ルスの両左右CBを高い位置に誘導、そこからのビルドアップでフランクフルトがボールを支配するようになる。

すると前半37分、CKからの流れで最後はゴール前でハラーが競り勝ち、セカンドボールに鋭く飛び出したンディッカが押し込みフランクフルトが先制点をゲットする。

その後はハノーファーが前に出て来るのだが、前半ロスタイムにフランクフルトのスローインに、ハノーファーのDF陣がアタックに行くも、2人連続であっさり抜かれて最後はレビッチがきっちり押し込み2点目。ハノーファー、こりゃザル過ぎるだろ。

後半になると、前半は全くボールに関与できなかったフュルクルクとワラシに代わってヴァイダントとウッドをハノーファーが投入、走れる選手が前線に入ったのと、WBが高い位置に上がって基点を作った事で、フランクフルトと攻守が完全に逆転する。

が、後半15分に中盤でのセカンドボールにハラーが競り勝ち、こぼれ球を拾ったレビッチがハノーファーDF2人をまたも置き去り、ファーに詰めていたデ・グズマンが難なくラストパスを押し込み、また対人の緩さでハノーファーは3失点目を喫してしまう。

後半38分にもフランクフルトはハノーファーのゴール前であっさりフリーになって連続で決定機を作る。ハノーファーは41分にウッドが右サイドを突破してからのクロスにムスリヤが合わせて1点を返すも、44分に自陣でのミスパスからヨヴィッチに流し込まれ、結局4-1で試合終了。

レビッチは先発に復帰して1G1Aの大活躍。長谷部はリベロよりもスイーパーのようなプレイで、相手がアタッキングサードに入るとFWにマンマーク、マイボールになるとスッと前に出てラインコントロールと、攻守において両CBを自在に操り、個人的な派手さは無いものの、勝利における陰の立役者となっていたと言える。当面はこの形がベストになりそうだ。

ハノーファーはまたも守備崩壊で泥沼の4連敗。スピードのあるウッドを入れてからやっとチャンスになっていたので、攻撃については浅野を積極的に起用すべきだと思うんだが・・・原口もこの状況では入ってもあまり意味が無いし、監督が交代してヨーイドンになる時までじっと我慢するしか無いかもね。