「いよいよセービングに凄みが増し、代表正GKの座が目前に迫る東口」J1第28節 ガンバ大阪-サンフレッチェ広島

ガンバと広島はどちらも4-4-2。

序盤はやや広島ペース。ガンバの4バックがPAの幅からあまり広がらないのを見越し、パトリックが左サイドに流れて柏とのコンビネーションで基点を作り、中で合わせる形で主導権を握る。

まず前半4分に青山が放った強烈なミドルシュートは東口がかろうじて防ぎ、パトリックのクロスから柴崎のシュートも何とか今野が足を出してミートさせない。さらに14分にもティーラシンが抜け出しシュートも東口が足1本で止める。

序盤はパスの呼吸が合わずに繋ぎでミスが多く、ファン・ウィジョと渡辺千真の出番がほとんど無かったガンバだが、前半15分頃からはボールの保持率で上回り、広島がカウンターを狙う展開になる。

前半35分ごろからはほぼ広島陣内でのハーフコートゲームになり、倉田と藤春の左サイドから何度も広島ゴールに迫るものの、結局スコアは動かず前半を終了する。

ガンバは後半開始早々、前半は出番が無かったファン・ウィジョからのパスを受けた小野瀬がラストパスを出すもファン・ウィジョと合わず。広島も9分にパトリックが左から切り替えしてからのシュート、13分にニアゾーンを抜け出した和田のシュートと決定機を作る。

26分にも広島はガンバゴール前でパスを回して最後は青山がミドルもファビオが何とか体を投げ出してコースを変える。ガンバも藤春からのクロスを広島がクリアしそこねたボールを渡辺千真が押し込もうとするも不発。33分にはパトリックが右サイドを抜け出しシュート、しかし東口が股間でかろうじて触ってコースが変わりボールは枠外へ。

ガンバは後半38分に藤本が入った直後のCKで、遠藤のキックをパトリックがニアで競ってコースが変わったボールをファン・ウィジョが押し込みガンバが先制点をゲットする。さらに43分には右サイドから藤本がワンタッチで出したクロスにフリーで飛び込んだ遠藤が合わせるもGK林に弾かれる。

後半ロスタイムに広島はパトリックのヘディングはあったものの、東口が君臨するガンバゴールを最後まで破ることが出来ず、試合は結局1-0でガンバが勝利。これでガンバは3連勝で降格圏内を脱出、逆に広島はこの日勝利した川崎に勝ち点で並ばれ、得失点差で首位の座を明け渡すことになった。

ガンバは勝利したとは言え、自陣ゴール前での集中力不足は解消されず、チャンスの数自体は広島のほうが多かったぐらいの内容だったが、GK東口の大活躍で勝利を拾った格好。ロシアW杯では控えだったが、それ以降は安定感が見違えるようになり、いよいよ代表正GKの座が視野に入って来たように思う。これから代表ではアジアカップとコパ・アメリカが待っているが、川島の控えになるのではなく、どちらかのチームで先発して欲しいところだ。