「初戦はロコモティフ・モスクワに完勝、チームでも存在感は別格の長友」UEFAチャンピオンズリーグ グループD ガラタサライ-ロコモティフ・モスクワ

昨日から開幕したUEFAチャンピオンズリーグ。ドルトムントでまだ公式戦未出場の香川がクラブ・ブルージュとの試合に途中出場したそうだが、先に長友が先発したガラタサライ対ロコモティフ・モスクワの試合を見てみる事にした。

トルコリーグ優勝のガラタサライは長友が左SBに入った4-3-3で、ロシア・プレミアリーグ優勝のロコモティフ・モスクワは3-4-2-1、守備時は5-4-1という形でスタート。ガラタサライはトップスコアラーのゴミスが抜けてしまったが、今期もリーグでは好調を維持している。

序盤はホームのガラタサライがペースを握る。SBを高めの位置に上げて、そこから前線に縦パスを付けるという原罪のトレンドに沿った組み立て。しかし長友はビルドアップよりも中の選手にボールを預けてオーバーラップする動きが多い。

前半7分に、右サイドのクロスからPA内に入っていた長友が合わせるも、ボールは相手の脇に当たってしまうが、審判に流されてPKはゲットできず。しかしその直後の9分に、左サイドでボールを受けたロドリゲスがカットインからシュート、コースは甘かったがモスクワGKギリェルミが止めきれずガラタサライが先制点をゲットする。

その後はガラタサライが4バックをPAの幅にシュリンクさせて壁を作り、守備的な形に移行するが、29分にCKからモスクワが決定的なシュートを放つがガラタサライはゴール前でフェルナンドがかろうじてクリア。41分にも元シャルケのファルファンがCKから完全にフリーでヘディングもクロスバーの上で命拾い。

後半のガラタサライは、4バックがPAの幅をキープしてサイドのスペースはSHが下がってケアを行い、しっかり守ってカウンターを狙う展開。その狙い通り、後半10分に左サイドを長友がワンツーで破ってシュートもオフサイドの判定。

後半序盤の劣勢をしのいで盛り返したガラタサライは、後半22分にゴールやや右からのFKをデルディヨクが直接決めて2点目をゲットする。25分にも長友のクロスからヘディングもGKがキャッチ。

その後はガラタサライがじっくり守ってカウンター狙いになり、何度かあったチャンスは決められず、逆に後半42分に2枚目のイエローでエンディアイエが退場してしまう。が、ロスタイム3分にガラタサライはカウンターからオニクルがドリブル突破、折返しを20が受けて切り替えしたところをGKギリェルミが倒してしまいPK、これをセルチュクが決めて3点目。

イタリアでは数的不利の状況では振り回される事が多かった長友だが、この試合では1対2の場面でも絶妙なポジショニングで防ぎ、トルコの戦術面の甘さなのか、W杯で積み重ねた経験故かは分からないが、ガラタサライの中では別格の落ち着きを見せていた。点取り屋がいないのはキツイけど、シャルケが調子悪いのでグループ2位は十分イケる。是非、決勝トーナメントで長友の姿を見たいね。