「どこでも何でも出来てしまう、それゆえに残るモヤモヤ」ドイツ・ブンデスリーガ第2節 フランクフルト-ブレーメン

昨日は関西地方に台風21号が直撃、我が家もベランダの木が折れたり、駐車場の看板が倒れてあわやマイカーに直撃寸前、エレベーターが止まったりとなかなか大変な状況だったものの、停電などのインフラ被害は無かったので、何とか夜には落ち着いてサッカーを見られる状況にはなった。

さて大迫がゴールを決めたフランクフルト対ブレーメンだが、大迫は4-1-4-1の右SHで先発、ケガの長谷部がベンチ外のフランクフルトは4-2-3-1のフォーメーションでスタート。

試合はホームのフランクフルトがまずボールを支配、大迫は守備に追われる展開で始まるが、16分にサイドチェンジを受けた大迫からフリーになっていたクルーズにクロスが送られるも、ヘディングはGK正面でアシストならず。

しかし前半21分、味方が相手のクリアボールを拾ったタイミングを見逃さず大迫が前線へ走り込み、そこに35からスルーパスが送られ、大迫はワンバウンドしたボールを冷静にフランクフルトGKトラップの股を抜くシュートが決まる。これに一度は審判がオフサイドの判定を下したが、VARによってゴールが認められる。

その後はホームのフランクフルトがSBを高く上げて攻勢を強めるが、ブレーメンも30分にカウンターからハルニクがクロス、中へ詰めた大迫が合わせるも相手にクリアされてしまう。

ところが前半32分に右SBのウィレムスが報復行為で一発退場、やむなくフランクフルトはミュラーを下げて4-4-1にフォーメーションを変更。36分には大迫の巧みなキープに苛立って手で押し倒したガチノヴィッチにイエローカード。

前半38分には同じようにベリコビッチからサイドチェンジをピタリと足元に収めた大迫がクロスもチームメイトと合わず、41分には大迫がワンタッチで出したパスからオーバーラップしたアウグスティンソンが抜け出し、クルーゼにクロスが渡るもトラップに失敗して相手に奪われる。

次に試合が動いたのは後半の立ち上がり4分。味方のバックパスをセーブしに行ったブレーメンGKパブレンカがガチノヴィッチを倒してしまいPK、パブレンカは脳震盪のような症状で交代、代わりに入ったリーグ初デビューの18歳のプログマンは、あっさりハラーのキックに逆を取られてフランクフルトが同点に追いつく。

ブレーメンは後半13分、ハルニクを下げてピサーロおじさんを投入、ピサーロと大迫が2トップで並んだ中盤ダイアモンドの4-4-2へとシフトする。その直後の15分に、右からのクロスを大迫が体で押し込んだように見えたがこれはVARにまで至らずオフサイド。

FWになってから大迫は細かく動き出しを見せるものの、あまり欲しいタイミングでボールがもらえず、ブレーメンがペースを握りながらも攻めあぐねる展開が続き、ようやく後半37分に左に流れた大迫からクロスをピサーロに出したがうまくヒットせず。

後半38分にラシツァが入って大迫は右のインサイドハーフになり、41分に大迫からクルーゼ、ピサーロと良い展開になったがシュートは決まらず。ロスタイム1分には大迫のスルーパスからラシツァがシュートもトラップがきっちりセーブ。しかし7分あったロスタイムの6分に、ゴールやや右前でもらったFKをラシツァが直接叩き込んでブレーメンが勝ち越し、そして試合終了。

大迫は右SH、2トップの一角、インサイドハーフと相変わらずポジションを変えながらのフル出場。監督からの信頼は間違いなく厚いし、ケルンよりもはるかに攻撃的なプレイが出来ているのは事実なのだが、「ここが一番活きるポジション」という居場所が無いのはやはりモヤモヤが残る。パスも守備もヘタなMFよりできちゃったりするからね・・・

後半の30分間のようにピサーロのような選手との2トップが最適だと思うのだが、大黒柱であるクルーゼがいる以上は難しいし、交代で入ったラシツァも結果を出しちゃったし、器用貧乏ゆえの悩みは続きそうだ。