「チームも選手も手探りの中、乾がスタメンを勝ち取るためのポイントとは」リーガ・エスパニョーラ第2節 アラベス-レアル・ベティス

試合から日にちが経ってしまったけど、昨日はDAZNのクルクル攻撃に悩まされながらも、何とか乾がベティスでの初先発になったアウェイ・アラベス戦を観戦。

早速前半2分に、左サイドへの展開パスから乾がカットイン、フランシスへのアシストパスもシュートはアラベスGKパチェコがセーブ、その直後にもベティスはグアルダードが中でシュートもセーブされるが、ベティスは上々の立ち上がりを見せる。

ベティスのフォーメーションは3-4-2-1で、乾は左ウイングとして先発。ベティスの2シャドーは1トップのロレンと近い位置を取り、5レーンの偶数列にポジションを取るのが特徴で、タッチライン際のサイドはあくまでWBが使うレーンになっている。

まあ、いわゆるミシャサッカーに近い考えで、ベティスはWBが高い位置を取ってポゼッションしようとするのだが、アラベスは序盤のピンチを切り抜けると、コンパクトな4-4ゾーンで前線の3人を封じ込め、ベティスの中盤には激しくプレスをかけてベティスの勢いを押し戻す。

しかし前半29分に、CBの間へと飛び出した乾にスルーパスが通って、ファーサイドに巻くグラウンダーのシュートを放つなど、ロレンが下がって乾が前に出るなど前線の3人でのコンビネーションが見られた時間帯もあったが、前半の終盤はむしろアラベスが押し気味になるなど一進一退のまま前半を終了する。

ベティスも、後半からはサイドチェンジを交えて何とかアラベスのゾーンを揺さぶろうとする意思は見えたのだが、ベティス陣内にボールがあると猛然とプレスをかけるアラベスの勢いに押される時間帯が続き、乾は後半16分にサナブリアと交代。

後半30分を過ぎると、互いに運動量が落ちて中盤にスペースが生まれ、ベティスはボランチからのサイドチェンジでWBを基点にした攻撃で何度かシュートチャンスを作るもパチェコの攻守に阻まれ、アラベスもベティス3バックのサイドを何度か破ってチャンスは作ったが、結局スコアは最後まで動かずスコアレスドローで終了。

ミシャが浦和では基本的にメンバーを固定していたように、3バックでのポゼッションは高い共通意識がないと難しく、まだベティスが本来の能力を発揮するには時間がかかりそう。問題はその固定メンバーに乾が加われるかどうかだが、正確なトラップとドリブル、パスセンスはあるが、高さやフィジカルでは期待できないので、そこを監督がどう判断するか。兎にも角にも得点という結果が早く欲しいところだ。