「何故か移籍しても便利屋扱いな大迫、化けたと思ったらそのまんまだった浅野」ドイツ・ブンデスリーガ第1節 ブレーメン-ハノーファー

土曜日はブンデスリーガの開幕戦。大迫が所属するブレーメンと、浅野と原口が移籍したハノーファーとの試合がスカパーで生放送されていたので、昨晩はこのカードを観戦。

ブレーメンは大迫が4-3-3の右ウイングとして先発、3トップはクルーゼとカインツとの組み合わせ。ハノーファーの浅野は2トップの一角としてフュルクルクとコンビで先発、怪我明けの原口はベンチスタート。

試合は序盤こそ出入りの激しい展開になったが、10分ぐらいから完全にブレーメンがボールを支配してハノーファーが自陣に3ラインゾーンを引いて守る展開に。

ブレーメンは、1トップのクルーゼがフリーダムにかなり中盤まで下がって0トップ的にボールを受けるので、大迫は2トップになるのかサイドで開くのか、どう動いていいのかバランスに苦慮している印象。

しかもブレーメンはDFラインがそれほど高くなく、大迫とSBの間に大きなスペースが出来ていて、ハノーファーに度々そこを使われて何度かカウンターを食らう展開。大迫が目立ったシーンは前半23分にワンツーから左サイドで大迫が受けてライン際からクロスも相手のクリアに遭ったぐらい。

仕方なく大迫は相手ボールになるとSHの位置まで下がる事が多くなり、ブレーメンは前線の数が足りない上に相手のマンマークに封じられてパスコースを作る事ができなくなり、前半の終わり頃はハノーファーが攻勢に出る流れになるが、どちらも得点は入らず前半を終了する。

後半3分、右サイドでの大迫の繋ぎからアウグスティンソンがフリーになってシュートも枠外。6分にはクルーゼがケガで下がってラシカが入り、大迫が右ウイングから1トップへとポジションが変わる。すると後半10分、クラーセンの繋ぎから大迫の前にボールが出て、2人のマークを受けながらシュートもわずかに右へ外れる決定機が訪れる。

ハノーファーは後半15分に原口を投入し、ブレーメンも22分にピサーロが入る。これで大迫は4-3-1-2のトップ下へとまたポジションチェンジ。ホームの観客から声援を受けるピサーロは、投入後2度決定的なシュートチャンスはあったが決められず。逆に後半31分、浅野と交代で入ったヴァイダントがDFラインからスルッと抜け出しハノーファーが先制ゴールを決める。

追い詰められたブレーメンだったが、39分に左サイドからのクロスにピサーロが飛び込み、裏にボールが流れたところをSBのゲブレシラシエが押し込んで同点に追いつく。45分、左サイドに流れた大迫からピサーロがヘディングでそらすもゴールには入らず、日本人3人が出場した開幕戦は1-1のドローで痛み分けの結果になった。

せっかくケルンからブレーメンへと移ったのに、ボールが来なくて便利屋扱いされる大迫の悩みは変わらず。大迫はボールが収まるし、確実にチャンスメイクを作るんだけど、大迫へ縦パスを出す大迫がいない。クルーゼとの役割分担も曖昧で、攻撃の形を作り上げるのにまだ時間がかかりそうである。

浅野は2~3回、良いタイミングで飛び出す場面はあったが、トラップミスで得点機は生み出せず。何か劇的に変わったのかと期待したが、やっぱり浅野は浅野だった。原口は途中出場にも関わらず、中盤のスペースに良く顔を出して攻撃の潤滑油になっていた。ぶっちゃけ、ハノーファーよりもブレーメンに居てくれたほうが良かったんじゃないかと思った開幕戦であった(笑)。