「日本の夏場に無謀なハイラインをやるならば、無謀に見合う選手が必要」J2第27節 ジェフ千葉-松本山雅FC

8月4日は故・松田直樹選手の命日というのもあって、昨日はJ2で現在首位の松本対千葉との試合を観戦。千葉のエスナイデル監督は4試合ベンチ入り禁止処分中。

松本は1トップに永井、右ウイングにアジア大会代表メンバーに選ばれた前田大然が入った3-4-3のフォーメーションで、千葉は4-3-3の形でスタート。

序盤は互いにライン裏へのボールが多い展開で始まり、前半11分に右サイドからのアーリークロスを永井がヘッドするもゴールポスト、15分にはジェフが右サイドを崩して溝渕からのクロスを矢田がダイレクトシュートもヒットせずボテボテ。

前半31分、ジェフは清武が左サイドでドリブルから抜け出し、折返しから工藤がダイレクトでシュートも枠に飛ばず。34分、一発のロングパスのポストから船山が抜け出し倒されるもファールは取ってもらえず。

しかし前半39分、右サイド溝渕からのクロスを岩上が体で防ぐも、ボールが腕にあたってPKの判定。これを船山がきっちり決めて千葉が先制するが、45分にに右サイドから岩上の一発のロングパスで前田大然が抜け出し、近藤を振り切ってからファーにシュートを決めて松本が同点に追いつき前半を終了する。

後半は、ジェフがラインを上げたタイミングでサイドへロングボールを送る松本の狙いがはっきりすると、7分に石原の長いスルーパスを受けた岩上がダイレクトで叩き、GKの頭上を抜く豪快なシュートが決まって松本が勝ち越す。その直後にもCKから永井がヘッドもロドリゲスが右手1本でセーブする。

これで千葉がサイドを高く上げてボールを支配するようになるが、逆に松本は16分に右サイドを前田が抜け出し、折返しには中美が合わせきれなかったが、それがスルーの形になって後ろから入って来た岩間がチップキックで3点目を決める。

32分、船山がワンツーで抜け出しシュートも松本GK守田が弾いてゴールならず。その後は指宿が入ってラリベイとの2トップになり、パワープレイ気味の攻撃になった45分、左サイドでロングボールのこぼれ球を拾った為田がドリブルからクロス、これを指宿がヒールで流し込んで千葉が1点差に迫るも反撃はここまで。試合は2-3でアウェイの松本が勝利した。

松本は首位を固める4連勝を飾ったのに対し、千葉はこれでまた連敗を喫して14位。ただでさえハイライン戦術は夏場には無謀なのに、CBにスピードが無く脆弱、FWは2トップでパワープレイにしないと得点の匂いがしない戦力では厳しすぎる。戦術を軽視しがちなフロントが多いJリーグにあっては珍しく辛抱強いとは思うが、それなら監督が望む戦力を揃えてあげるべきだと思うのだが・・・