「イギリス国旗がはためく中、勝者ゲラント・トーマスはウェールズ国旗に身を包んだ」ツール・ド・フランス2018 第21ステージ

今年は序盤がワールドカップと重なったせいか、あまり長さを感じずに最終日まで来てしまった感があるツール・ド・フランス。

いつものように、シャンゼリゼ周回コースに入るまでは全編パレードラン状態で、例年だと結構もったいぶってから始まる、マイヨ・ジョーヌチームが走っている選手に振る舞うシャンパンもスタートからすぐに行われ、総合優勝を決めたゲラント・トーマスはあっという間に飲み干してしまい、カメラマンが集まったフルームとの乾杯シーンでは空のグラスを合わせていた(笑)。

そして周回コースに入る手前で、今年で引退が決まっているフランスの人気選手、シルヴァン・シャヴァネルが独走した状態でシャンゼリゼへと突入、そしてチームスカイが先頭になってのパレード走行後、ようやくリアルレースがスタートし、早速ディリエ、フィニー、ゴダン、シェアー、ポリッツ、ヴァンケイルスブルクの6人による逃げ集団が形成される。

最大で40秒差あった逃げも、きっちり集団は最終周回に入ったところで吸収、これで一度ペースが落ち着いた瞬間を待っていたかのように、カウンターアタックでマルコ・マルカートがまずスパート、また集団が捕まえたところでダニエル・オスとイヴ・ランパートが再びアタック。

ランパートはそのままスピードを維持したままスルスル抜け出し、メイン集団を引っ張るグルパマFDJのトレインに勢いが無く、もしかするとこのまま逃げ切るかと思われたが、コンコルド広場を抜けたゴール前300mあたりからランパートのペースが落ちてしまい、一気にメイン集団から飛び出したスプリンター達が襲いかかる。

最後のスプリントでは、トレックチームのトレインからまずデゲンコルブが発射、しかし番手に付けていたクリストフが左からまくり、その後ろに付けていたデマールも右から抜け出そうとするが、クリストフの伸びが上回って先頭でゴール。ヨーロッパ選手権優勝ジャージを着たクリストフが、4年ぶりのステージ優勝をシャンゼリゼで飾った。

一方、ペーター・サガンはマイヨヴェールを獲得したものの落車のダメージが残っているのかゴールスプリントには最後まで加われず。そしてフランス期待のデマールは結局3位と、2003年から途絶えているフランス勢のシャンゼリゼで勝利は今年も実現出来なかった。

そして総合優勝を確定しているゲラント・トーマスはフルームと肩を組みながらゴール。表彰式ではイギリスの国旗が掲げられたが、トーマス自身はレース中からウェールズの国旗をなびかせ、表彰台でも国旗に身を包んだ状態で臨み、ウェールズ人としての誇りを見せていた。

さて、これでツール・ド・フランスも終わって、私自身の夏休みも終了。明日からはまたサッカーブログとして再スタートいたしますので、またよろしくお願いします!