「デ・ブルイネが攻撃参加すればするほど、日本にとってはピンチは増えるがチャンスでもある」ロシアW杯ベスト16 ベルギー戦展望

さて今日の深夜はベルギー戦。だけど、これから夜には飲み会があって、最近の暑さと寝不足でとてもリアルタイムでは見られそうにないので、せめて5時ぐらいに目覚ましをかけて情報漏れが無いうちに追っかけで見ようかと思っております。

で、試合の展望についてですが、正直勝てる見込みは相当薄いと思います。ベルギーのグループリーグは2試合目までに突破を決め、イングランド戦は主力の選手をほぼ休ませ、コンディション面では万全の状態でしょう。逆に日本はチームの要である柴崎と吉田、運動量の負担が大きい両SBは連続出場、日程的にも不利な状況になっています。

戦力的にも、ベルギーのルカク、アザール、デ・ブルイネは言うまでもなくワールドクラス。特にルカクには良いボールが入ってしまったらまずやられる事は確実。アザールは1対1では止められませんし、デ・ブルイネの視野、パススピード、クロスの精度、ミドルシュートなどは常人の域ではありません。

もちろん、日本は彼らに対して常に時間とスペースを与えないようにしなければならないのはもちろんですが、彼らにかまけているとWBのカラスコ、ムニエがオーバーラップして来て、あっという間にサイドで数的優位を作られて崩されてしまいます。クロスをフリーで上げさせると、ルカクのヘディング、デ・ブルイネのボレーが襲いかかる事になるでしょう。

従って、ルカクにはCBの吉田と昌子が2人でアタック&カバーを徹底、アザールとメルテンスには酒井宏樹、長友がそれぞれ対応、幅広く動いて攻撃に絡むデ・ブルイネには長谷部、柴崎、香川が連携を取ってケア、カラスコとムニエには原口とムニエがしっかり付いて行く必要があるでしょう。相手の3バックがボールを持ってもむやみに追いかけず、中盤で数的優位を作る事を心がけるべきです。とは言え、ベタ引きで守れる相手では無いので、ミスを恐れず積極的に縦パスを繋ぎ、ラインを上げる時間を作らないといけません。

ベルギーに唯一弱点があるとすれば、アルデルヴァイレルト、フェルトンゲン、ボヤタの3バック。チュニジア戦でも2点を取られたように、連携面はイマイチ。ボランチの守備能力は高くなく、中盤をヴィツェルが1人で守る場面もしばしば。デ・ブルイネとWBが上がって出来たスペースを上手く使えれば必ずチャンスは生まれるはずです。1トップの大迫とトップ下の香川は孤立気味になるでしょうが、なるべく近い位置を保って時間を作り、最低限セットプレイを拾う形を作って行きたいところです。

そして何より、カウンターのチャンスが巡って来た時は勇気を持ってサイドから攻め上がる事。前半は我慢してカラスコとムニエを抑え、後半に長友と酒井がサイドを制圧出来るようになれば展開としては最高ですね。それで後半途中から個人で勝負できる中島を投入、と行ければ良かったんですが(笑)、まあ詮無いことです。

どのみち決勝トーナメントに進出したチームでは最弱の日本は負けてもともと、セネガル戦と同じようなメンタリティで、気負わず自分たちの力をのびのび発揮してくれたらそれで十分ですな。あまり大きな期待はせず、早めにぐっすり寝るとしますか。