「ベルギーは案外決勝トーナメントでコロッと負けてしまうのでは」ロシア・ワールドカップ グループG ベルギー-チュニジア

パナマとの初戦を3-0で快勝したベルギーと、イングランドに惜敗し勝ち点3が絶対に必要なチュニジアとの対戦。ベルギーはグループリーグ2試合目で決めてしまいたいのか、1戦目と同じベストメンバーで臨んだ。

フォーメーションは、ベルギーがルカクの1トップに2列目がアザール、メルテンスと並んでボランチにデ・ブルイネ、ヴィツェルが並んだ3-4-2-1、対するチュニジアは4-1-4-1という形でスタート。

試合は勝ち点3が欲しいチュニジアが前に出てきたところを利用し、ベルギーがショートカウンターを仕掛けると、前半5分に右サイドでのワンツーから早速アザールがPA右でベンユセフにファールをもらってPK、これを自身が決めて早くも先制点。

その後はどちらもサイドを高く上げ、とても夏場のW杯とは思えないオープンな攻め合いになって忙しい展開になるが、前半15分にチュニジアの左SBマールルのトラップミスを拾ったメルテンスからルカクにスルーパスが渡り、これをゴール右に決めてベルギーが早くも2点目。

これはベルギー楽勝かなと思いきや、その直後にチュニジアはハズリのFKからブロンがヘディングを決めて1点差に追いつく。が、そのブロンが22分に怪我で退場してしまう。

ベルギーはこのあたりで試合を落ち着かせたいところだったが、チュニジアの捨て身のハイペースに巻き込まれて忙しい展開が続くも、40分にはチュニジアのCBベンユセフがまたも怪我で早くも2つ目の交代枠を使ってしまう。

そして前半終了間際にカウンターからデ・ブルイネのラストパスはルカクに合わなかったが、その直後にチュニジアのクリアミスをデ・ブルイネが拾ってムニエがラストパス、ルカクが抜け出し落ち着いてループ気味のシュートを決めてベルギーが3点目。さらにアザールが3バックの裏を取って抜け出し、胸トラップからGKを交わして4点目。

後半30分にもベルギーはメルテンスのスルーパスからバチュアイが抜け出し、GKを交わしてシュートもチュニジアDFメリアフの戻りに阻まれるなど、バチュアイが何度か決定機を迎えるもモノに出来なかったが、ようやく後半44分に右からのアーリークロスに合わせて5点目のゴール。

その後のロスタイムでは、ベルギーはバチュアイがフリーで抜け出しシュートも決められず、逆にチュニジアが右サイドを抜け出しハズリが中で合わせてゴールし、試合は結局5-2で終了した。

チュニジアは勝ち点3が必要なら、今大会で多くの国が採用している守備を固めてカウンター狙いにすべきだったのに、最初からベルギーに対してバンザイアタックを仕掛けたのでは大敗も当然、4年前にコロンビアに大敗した日本を思わせる、あまりにナイーブな戦いぶりだった。

ベルギーは狙い通りに2試合目で決勝トーナメント進出を決めたとは言え、この2試合はあまりにイージーモード。W杯の常として、グループリーグで楽だったチームよりも苦しんだチームのほうが結果に繋がっているので、日程的にもイングランドとの最終戦はターンオーバーするだろうし、もし1回戦で当たるH組でセネガルあたりが来れば案外コロッと負けてしまいそうな気がするなあ。