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「地力では互角、怪我とミスと決定力に泣かされたバイエルン」UEFAチャンピオンズリーグ 準決勝 第1レグ バイエルン-レアル・マドリー

事実上、今期のチャンピオンズリーグ決勝と見られる注目の第1戦。

バイエルンはアラバが怪我でラフィーニャが左SBで先発、ハビ・マルティネスがアンカーで両SHがリベリとロッベン、1トップがレヴァンドフスキの4-1-4-1、レアルはクリロナの1トップに、左右ウイングがイスコとルーカス・バスケス、中盤がいつものクロース、モドリッチ、カゼミーロという並びの4-3-3。

試合は、アウェイのレアルが慎重に入り、インサイドハーフのクロースがハビ・マルティネスをマークするなど、中盤をスライドしてマッチアップさせ、バイエルンのパスワークを封じにかかる。しかもバイエルンにとって悪いことに、早々にロッベンが負傷退場してしまう。

その後もバイエルンは攻撃のリズムが作れず、レアルのマンマーク守備に対して、パスの出しどころに困ってはゆるい縦パスをカットされ、クリロナとイスコを中心に危険なカウンターを浴びてしまう。

しかし前半27分、バイエルンはカウンターからマルセロが上がったスペースにキミッヒが飛び出し、ハメス・ロドリゲスのスルーパスからレヴァンドフスキにクロスと思わせて、キミッヒ自身がミドルシュートを叩き込んでホームのバイエルンが先制する。

その後はCBのボアテングまで怪我をし、早々に2人を交代させる羽目になってしまったが、それでもバイエルンの攻勢は続き、34分にはゴール前でパスを繋いで最後はリベリがフリーになったが、トラップが流れてしまってシュートできず、CKからフンメルスのボレー、ラフィーニャのクロスにミュラーが合わせるなど決定機を作り出す。

が、ここで2点目を決められなかったのがバイエルンにとっては痛恨だった。この猛攻をしのいだレアルは、前半44分にバイエルン陣内をサイドチェンジで大きくボールを動かし、カルバハルのヘッドが流れたところをマルセロがボレーでファーサイドにシュートを流し込みレアルが同点に追いついてしまう。逆にバイエルンはロスタイムにFKからレヴァンドフスキがフリーになるがやっぱり決まらない。

後半も前半同様に慎重な立ち上がりになるが、また徐々にバイエルンがリズムを作るようになったなと思った後半11分、ラフィーニャが自陣で痛恨のミスパス、最後は後半から出場したアセンシオにGKとの1対1で冷静に浮かせたシュートを決められレアルが逆転する。

そこからバイエルンはハメス・ロドリゲスとリベリの左サイドを中心に猛攻を仕掛け、リベリがドリブルやカットインから立て続けに3本のシュートを打つがやっぱり決まらない。レアルはベンゼマを入れて2トップにし、自陣で4-4のゾーンを組んで守り重視の体勢に。

バイエルンはセカンドボールを支配してサイドの高い位置で基点を作って攻め立てるが、43分にトリッソのスルーパスから抜け出したレヴァンドフスキのシュートは枠外。バイエルンは最後まで先制点の場面以外は数多くあったチャンスを物にできず、1-2で第1戦を折り返した。

ホームで痛い敗戦を喫してしまったバイエルンだが、ロッベンが早々に退場、コマンが不在でサイド攻撃がリベリだけになってしまったのがあまりに不運。レヴァンドフスキも彼の日ではなかった。それでもハメス・ロドリゲスを中心にチャンスの数では上回っていたので、怪我人の復帰次第では十分逆転のチャンスはありそうだ。レアルもクリロナは地味だったが、モドリッチの技術、視野の広さが素晴らしかった。第2戦では両ファンタジスタの共演も注目である。

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