コンフェデ廃止、クラブW杯を4年に1度にするFIFA改革は、日本サッカーの変革を促すチャンスになるか

ちょっと今週は公私に渡って非常に多忙で、とてもサッカーの試合を見ている暇が無い状態です。せめてフランクフルトがシャルケに勝ったポカールに試合ぐらいは見たいのですが・・・

ならばネタとしてニュースを漁ってみると、日本としては非常に気になるニュースが出ていますね。

サッカー=FIFAがクラブW杯改革案、21年大会から(ロイター) – Yahoo!ニュース

この改革の背景にあるのはやはりマネーの問題。AFPの記事では「W杯は利益、人気の面で絶大なものがあるが、コンフェデレーションズカップもクラブW杯もファンやスポンサーの支持が得られていないという問題をFIFAは抱えていた」とはっきり書かれています。

クラブW杯を4年ごとの開催に、コンフェデ杯廃止へ―FIFA方針 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News

ではコンフェデの代わりに何をするかというと、ヨーロッパではUEFAネーションズリーグという、UEFA加盟国代表による総当たりのリーグ戦が行われる事になっています。

『UEFAネーションズリーグ』の組合せ決定! 欧州王者ポルトガルはイタリア、ポーランドと対戦 | サッカーキング

これによって日本が受ける影響は明白ですね。日本代表は欧州との親善試合を組むことが非常に難しくなりますし、クラブレベルでも国際経験を積む機会が極めて少なくなります。特に今までのキリンカップのように、日本に欧州の中堅国を呼んで親善試合を行う事は困難になるでしょう。

アジアからはクラブW杯への出場枠が2とされているので、今のACLよりは増えるように見えますが、「アフリカ、アジア、CONCAEFについては4シーズンの優勝チームのなかでプレーオフを行い、出場チームを決める」とあるので、日本では浦和レッズしかプレーオフの出場枠に入る可能性がそもそも無い事になってしまいます。

しかし、個人的にはこれは日本サッカーにとって、良い方向へと変革する1つのチャンスになり得ると思っています。

日常的に、日本人選手が出ている欧州クラブの試合を見ていて痛感するのは、日本と世界のレベルは縮まるどころか広がる一方ではあるけども、日本人も欧州に移籍してクラブと指導者に恵まれれば、個人レベルでは追いつけるポテンシャルを持っているという事です。

それだけ、日常的なサッカーのプレイレベルが極めて大事で、時々クラブW杯に出たり親善試合をやったりしたところで、また日本やアジアに戻って来たらリセットの繰り返しになるだけ、というか実際にそうなっているのが現実です。本当に世界のレベルに追いつくためには、自分たちの足元、つまりJリーグとアジアのレベルを上げるしか無いのです。

毎度毎度、レベルリセットを繰り返す日本代表に対しては、ハリルホジッチも頭を抱えていたのではないかと思っています。それが肌で分かっているからこそ、日本はサッカーに投資せよと口酸っぱく言い続け、それが結果的に田嶋会長の不興を買ったのかもしれませんが・・・

具体的には、ACLの枠を広げたアジアネーションズリーグの開催、Jリーグの外国人枠の拡張など、やれる事はいくらでもあると思います。うるさいハリルホジッチのクビをすっ飛ばして、安心して仲良しぬるま湯体質に浸りきった協会に期待できないのは重々承知ではありますが、アル中治療も底を打って本人が自覚しないと始まらないと言われていますし(笑)、きっちり荒波をかぶっていただくのが良いかもしれませんな。