「柴崎にもプレイリズムの歯車が狂うって事があるんだね」スペイン・リーガエスパニョーラ第20節 ヘタフェ-アスレティック・ビルバオ

昨日は仕事が長引いてテレビを見始めた時間が遅かったので、ヘタフェとビルバオの試合を柴崎が出ていた時間まではしっかり観戦、後は若干飛ばし気味に消化する事に。

ヘタフェもビルバオもフォーメーションは同じ4-2-3-1だが、ヘタフェは柴崎がセカンドトップになった静的な4-4-1-1気味なのに対し、ビルバオはビルドアップではSBが高く上がってボランチの1人が下がって3バック気味になり、守備時には5バックになってスペースを潰し、攻撃時には2列目がFWの位置に上がって2トップになったりと縦のポジションチェンジが盛んなスタイル。

そのため、サイドが高い位置からプレッシャーをかけるビルバオに対してヘタフェが受けに回る事が多くなり、FWのモリーナとトップ下の柴崎が孤立しがちで、柴崎もロングボールを受ける前にマークに付いている相手に対して、一度体をぶつけて距離を開けてからヘディングしたりと、対人で何とか工夫をするが劣勢は避けられず、なかなか前を向いてボールに触ることが出来ない。

しかもたまにプレイ機会が訪れても、この試合の柴崎はコンディションが悪いのかパスを相手に引っ掛けたりコースが合わなかったりと珍しくミスが多かった。柴崎は比較的ゾーンを守ってフラフラと中盤に降りて来たりしないので、余計に少ない機会でのミスが目立ってしまう結果になっていた。

試合は、前半12分にビルバオが左からサイドチェンジを繰り出すと、右にいたウィリアムスがダイレクトで合わせると、おそらくクロスのつもりだったのだろうがスライスがかかってゴールに飛び込みビルバオが先制する。が、ヘタフェは前半19分、相手のミスからポルティージョがスルーパス、これに反応したモリーナが抜け出してビルバオGKエレリンを交わしにかかったところで倒されPK、1-1に追いついて前半を折り返す。

ビルバオは後半早々の2分に、FKからゴール前の競り合いで後半から入ったモリネロが体を掴んだと判定されPKをゲットし再びリードするが、その2分後にはオフサイド気味だったがモリーナが右サイドを抜け出し、またPA内で倒され2度目のPK。これで同点かと思いきや、モリーナのキックはエレリンに阻まれて雪辱されてしまう。

後半も1度クロスを上げたぐらいで試合から消えていた柴崎は後半11分で交代、アンヘルを入れて2トップにしたヘタフェは、後半25分過ぎに猛攻を仕掛け、連続攻撃から最後はポルティージョがダイレクトで落としたボールを、中へ飛び込んだアンヘルがトーキックで押し込みヘタフェが同点、その後もヘタフェは6本のシュートを放ったが最後まで勝ち越せず、試合は2-2のドローで終了した。

柴崎は調子が悪いなりに、盛んにスペースへと飛び出す動きを見せるなどトップ下らしい仕事をこなしていたが、ここまでプレスがきつくてスペースが生まれないと、展開に応じてボランチに下げる方策も検討すべきだと思うんだけどね。ま、それだけ柴崎のチャンスメイク能力を監督が買っている裏返しでもあるだけに、やはりもどかしいところである。