「川島を見ようと思ったら、メスが強くて見せ場は1回だけだったの巻」フランス・リーグアン

10月に監督を解任したにも関わらず、12月の第17節までリーグ戦で1勝しか出来ず降格はほぼ確実と見られていたが、何とここ4試合で3勝1分けとまさかの快進撃、奇跡の残留が見えて来始めたメス。

たまたま第21節の14位サンテティエンヌ戦をDAZNで放送していたので、さぞかし川島が数多のシュートを浴びながら孤軍奮闘しているのかと思いきや、ホームとは言え最下位であるメスのほうが完全に横綱相撲をしていたのには笑ってしまった。

メスのフォーメーションは一応4-1-4-1の並びだが、DFがラインを高く上げつつSBとSH、インサイドハーフが流動的にポジションを交換し、実質的には3-2-4-1のような形で前線からプレスをかけて行くゲーゲンプレッシングスタイル。これに前半のサンテティエンヌはコテンパンにされていた。

まず前半11分に、カウンターからのパスに抜け出したミリチェビッチが、相手のバックパスをサンテティエンヌGKムランより先にボールを触り、そのまま倒されPKを獲得、メスが先制点をゲットすると、15分にはメスが高い位置ででボールを奪い、ゴール前でパスをつないで最後は右サイドに攻め上がったドセヴィにパス、これを冷静に流し込んでサクッと2点目。26分にもクロスから決定機を作るがこれはムランに阻まれる。

ようやく、前半35分ごろからメスのハイプレスのペースが落ちて来て、サンテティエンヌが前を向いてボールを持てるようになるがシュートまで至らず、結局メスのシュートが14本に対してサンテティエンヌのシュートはゼロで、これは川島の出番ってあるのかなと思ったら、突然見せ場がやって来る。

前半の44分、1本のロングパスに抜け出したベリッチがフリーでシュートを放つが、川島は素早く前に出て来てシュートを弾くが、そのこぼれ球をまた拾われ、PA右から至近距離でアムマにシュートを打たれるが、体を倒してシュートブロック、連続のスーパーセーブでチームの危機を救う。

が、結局川島の見せ場はここまでだった。メスは後半からコアドがボランチに下がって4-2-3-1にフォーメーションを変更、ハイプレスからリトリート守備に切り替えて試合を落ち着かせる。それでもラインは常時高く、コンパクトさを保っているのでサンテティエンヌは猛攻を仕掛けるまでには至らず、枠内シュートは後半12分に川島の正面に飛んだミドルのみ。

逆に後半31分、左からの カーリークロスを右サイドのミリチェビッチが折り返し、フリーになっていたルーが頭で押し込み3点目、これでほぼ勝負は決まり。後半40分にはサンテティエンヌは2枚目のイエローで10人となり、後半43分に弱々しいミドルが川島に飛んだぐらいでそのまま試合終了。

川島もビッグセーブで勝利に貢献したけど、いや何で今まで勝てていなかったのか不思議なくらいにメスは普通に強いね。最初にまさかとは書いてしまったけど、これなら残留は決して不可能じゃないと思う。正GKが手術したらしいので、このまま今期は川島がスタメンだと思うので、何とかリーグアンに残ってほしいね。