「今の時代に、オールドスタイルの香りがする懐かしいサッカー」高校サッカー選手権 1回戦 滝川第二-実践学園
- 2018.01.02
- Jユース・高校選手権
昨日は早々におせちと雑煮で飲んで酔っぱらい、朝寝を決め込んでしまったので夜はあまり眠くならず、遅めの時間にさくっと高校サッカー選手権の試合を観戦。大阪で年末に放送していたのは滝川第二の試合しか無かったので選択肢は1つのみ。
フォーメーションはどちらも3-4-3だが、滝川第二は9番の稲田が前目のボランチに位置するかなり攻撃的な布陣。そしてどちらもマンマークの守備だったので、局面は激しいが全体的には間延び気味という、ゾーン・ディフェンスを採用するチームが多くなっている高校世代においては懐かしいスタイルの試合になった。
こうなると戦術よりも個人技がものを言う試合になりがちで、序盤にスパートをかけた滝川第二が実践学園を圧倒する。素早い守備への切り換えで実践学園の攻撃を寸断し、ボールを奪うと1トップの近藤にボールを当て、10番井上のドリブルを中心にどんどん中央突破を図っていく。
そして12分に相手のクリアボールが中途半端になったところを稲田がそのままダイレクトボレーで先制点をゲットすると、18分には実践学園のDFがマークを外したところにCBの上出から長いスルーパスが通り、福嶋が冷静に流し込んで2点目。
実践学園も滝川第二の攻撃にただズルズルと下がることはせず、中央突破に変調する滝川第二に対して上手くサイドのスペースを使い、何度かフリーな状態でクロスを上げるのだが精度がことごとく残念で得点には至らず。前半37分に右サイドの混戦を突破してからのクロスに合わせた、この試合唯一の決定機も決められず。
後半は前半と同様に滝川第二が押し込み、近藤に2回のビッグチャンスがあったがいずれもクロスバーの上。しかし実践学園も決して諦めず、滝川第二のオーバーラップにも最後までしっかりマークに付いて行くなど、徐々に攻守の切り換えで滝川第二を上回り始める。
試合終了間際には、立て続けに実践学園がサイドからクロスを上げる良い形は作ったものの、最後までゴールを割ることはできず2-0で試合終了。滝川第二は帝京大可児と対戦する2回戦へと駒を進めた。
ただ、滝川第二が優勝するかというと、マンマーク&ハイプレス&中央突破一辺倒のサッカーでは、トーナメントのどこかで息切れして力尽きる事になってしまうのではないかと思う。そこを上手くターンオーバーなどを使って負荷を分散させられるかどうかが、今後のポイントになりそうだ。
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