「セレッソが43年ぶりの天皇杯優勝、個人的なシーズンMVPはもちろん・・・」天皇杯 決勝 セレッソ大阪-横浜Fマリノス

皆様、あけましておめでとうございます。ワールドカップイヤーの2018年、今年も日本サッカー界がますます繁栄していく事を願います。

さて今年の初更新はもちろん、セレッソ対横浜Fマリノスの天皇杯。朝からおせちと雑煮で酒浸りなので、内容的には端折り気味でご勘弁を。

まあ、ぶっちゃけ試合の流れ的には横浜のものだったのかなと。試合序盤からセレッソが攻め立てる中、前半8分に下平のアーリークロスから伊藤翔が上手いトラップで抜け出し、トゥキックで押し込んでまんまと先制したのは、モンバエルツ監督のゲームプラン通りだっただろう。

セレッソは杉本が怪我のため長期離脱中で、それ以降は柿谷と山村の2トップにしているのだが、怪我を抱えた柿谷はサイドには流れるものの、それほどオフ・ザ・ボールで動き回るタイプじゃないし、山村はトップに張っているが中澤に封じ込まれ、セレッソはチーム全体でビルドアップの形を作る意識が低いのもあって、2トップにほとんど良い形でボールが入らない。

特に後半に入ってからは、セレッソはロングボールを前線に送るだけで、DFラインとの間が大きく間延びし、ボランチのソウザと山口がどちらも前線に絡むべく高い位置を取ろうとするのでバイタルがガラ空き、そのスペースで横浜にボールを拾われて何度もピンチを作る始末。

しかしそのセレッソを突き放すチャンスがあった時間帯に横浜は点が取れず、逆にセレッソは後半20分にバイタルで水沼が粘ってからミドルシュート、これは横浜GK飯倉がセーブするのだが、こぼれ球を拾った山村が落ち着いてボールを捌き、ファーに流し込むシュートを決めて同点に追いつく。

これで試合の潮目が完全に変わり、その後は中盤の運動量、デュエルでセレッソが横浜を上回り、試合は結局延長戦までもつれ込んだがセレッソに傾いた流れは変わらず、延長前半5分に左サイドからの山村のクロスに対し、飯倉が不用意に飛び出してボールに触れず、ファーサイドに飛び込んだ水沼が決めてセレッソが逆転。

延長後半には横浜も意地を見せ、遠藤からウーゴ・ヴィエイラの決定的なヘッドはキム・ジンヒョンのナイスセーブ、直後にもあわやセレッソがオウンゴールとなる決定機はあったがスコアは動かず、セレッソが2-1で勝利、43年ぶりの天皇杯優勝を飾ると同時に、今期2冠達成、さらに来期はACLストレートインという大きな結果を手に入れた。そのACL争いについては、セレッソが天皇杯で優勝したためプレーオフ枠にはリーグ4位の柏レイソルが入り、来期のACLは川崎、セレッソ、鹿島、柏の4チームに決まった。

それにしても、セレッソは決して良いチーム状態ではなく、65分間は完全に相手のペースだったのにワンチャンスで同点に追いつき、そこから盛り返してきっちり逆転に繋げるとは、昨シーズンまでの勝負弱さがウソのような試合だったね。ユン・ジョンファン監督の手腕については鳥栖時代から高く評価していたけれど、今期はここまでの結果を残すとは思わなかった。

個人的にチームのMVPはユン・ジョンファン監督だと思うけど、選手から1人と言われれば、山村と迷ったんだけど僅差で水沼かなと。豊富な運動量とクロスの精度で何度もチームを勝利に導き、この試合でも同点に繋がったミドルシュート、そして逆転ゴールの大活躍。代表に呼ばれてもおかしくない素晴らしい仕事ぶりだった。とにかく、セレッソファンの皆さん、選手、監督、関係者、そしてモリシ、本当におめでとう!