「珍しく試合中の”出世魚”を果たした大迫」UEFAヨーロッパリーグ グループH ケルン-BATEボリゾフ

ここまでリーグ戦同様に結果を出せずグループステージ3連敗のケルンは、ホームでベラルーシのバテ・ボリゾフと対戦。ケルンはコルドバが怪我、大迫がベンチスタートで、ギラシとツォラーの2トップが並ぶ4-4-2でスタート。

先制したのはケルンで、前半16分にカウンターからエズチャンのスルーパスを受けたツォラーが上手く流し込む幸先の良いゴールを決めるが、アウェイながら前へと仕掛けてくるボリソフは、31分にPAの右でFKを得ると、サインプレイからグラウンダーのキックをミルノヴィッチに押し込まれると、直後にも右からのクロスにオーバーヘッドを叩き込まれあっさり逆転を許してしまう。

たまらずケルンは後半から大迫を投入。それまでカウンターからしか良い形が作れなかったケルンが大迫のポストでポゼッションが出来るようになり、前半に比べて試合は落ち着いたものの、守備に人数をかけるボリソフの前になかなか決定機が作れない。

すると後半9分、FKのこぼれ球をビッテンコートがクロス、これを胸で落としたボールを大迫がゴール左に狙いすましたシュートを決めてケルンが同点に追いつく。これで勢いづいたケルンは、18分には決定的なシュートは一向に決められないギラシが何と直接FKを決めて逆転に成功する。

その後、反撃に出たボリソフにアーリークロスからフリーで決定的なヘディングを打たれ、その後の連続攻撃もケルンGKホルンがかろうじてセーブするなど、ケルンは何度か危ない場面を作られる。

しかし後半24分にギラシに代えてヨイッチが入り、大迫がFWに上がった事で今度は前線で基点が作れるようになると、37分に大きなサイドチェンジからビッテンコートがクロス、ファーに飛び込んだ大迫が足で合わせてドッペルパック。大迫は45分にもヨイッチの頭に合わせるピンポイントクロスを出して2G1Aの大活躍、ケルンが5-2で久々の快勝となった。

大迫はこの試合、ベンチ>右SH>2トップのFW、そして最後は1トップと、どんどんポジションが下がっていくことが多い日本人攻撃選手の中で、珍しく後ろから前に上る出世魚になって行ったね(笑)。コルドバが居なくても、ツォラーやギラシで何とかなりそうだし、このまま調子が上がって来た大迫をリーグ戦でもFW固定で使ってほしいものだ。