「柴崎のゴラッソで天国に行ったが、わずか12分で地獄に落とされたヘタフェ」スペイン・リーガ・エスパニョーラ第4節 ヘタフェ-バルセロナ

今朝にバルサが乾が先発したエイバルと対戦して大勝を飾ったようだが、昨日はその前に行われた、柴崎がスーパーゴールを決めた後に負傷退場してしまったヘタフェとバルセロナの試合を観戦。

バルサのフォーメーションは、最近の定番であるメッシがゼロトップになった4-3-3で、両ウイングはスアレスとデンベレという並び。ビルドアップ時の特徴は、左サイドバックのジョルディアルバがフォワードの位置まで上がり、メッシが頻繁にボランチの位置まで下がってゲームメイクをする事で、中央の渋滞を防ぐ狙いが見える。

しかし攻撃時は4-2-3-1で、守備時はモリーナと柴崎が自陣に下がって4-4-2のコンパクトな3ラインを作るヘタフェにスペースを消され、時々イニエスタやデンベレがドリブルで持ち込むぐらいで、メッシもパスを出している分には怖さが無く、逆にヘタフェがバルサSBが上がったスペースにアマトやモリーナが飛び出すカウンターが機能する。

前半9分にはモリーナがドリブルでサイドでの1対1を抜け出し、ペナルティエリアのすぐ外で倒されてのフリーキックを得ると、15分にはインターセプトからサイドをオーバーラップした柴崎がクロス 、コースが変わってゴールキーパーの帝王ギリギリすり抜けてモリーナまで届くもギリギリ押し込めなかった惜しい場面を作る。

ここまでヘタフェの6本に対してシュートを1本も打てなかったバルサは、23分にはデンベレがハムストリングを痛めて交代のピンチになったが、デウロフェウを投入したバルサがここからようやく盛り返し、30分に右サイドからのクロスウンティティが完全に古いだったがゴールキーパー正面の決定機を始めとして、セカンドボールをバルサが完全に支配して圧倒的に攻めるが、ヘタフェは個人が非常に粘り強い対応でシュートを許さない。

そんなリズムの悪い時間帯に、柴崎のスーパーゴールが決まってしまう。前半38分に得たFKの流れからDFと競ったベルガラが後ろへボールを落とすと、後方から走り込んだ柴崎が躊躇なく左足を振り抜き、ドライブがかかったシュートがゴール右上に決まるスーペル・ゴラッソ。

ロスタイムにもメッシの見事なFKをヘタフェGKグアイタがスーパーセーブを見せて、これはヘタフェに運があるかなと思ったのだが、残念ながらヘタフェの幸せな時間はここまでだった。ご存知のように後半早々に柴崎が足を痛めて交代すると、ヘタフェの守備にスペースが生まれ始め、後半からバルサに投入されたデニス・スアレスのドリブルなどで中央を攻められ、それで空いたサイドをまた使われるという風に、ヘタフェの歯車が逆回転し始める。

そして後半16分、セルジ・ロベルトがサイドでヘタフェのボールを奪い返し、折り返しのクロスをデニス・スアレスがファーサイドに技アリのゴールを決めて追いつくと、38分にはカウンターからメッシがドリブルで引きつけてからスルーパス、これを前線に上がっていたパウリーニョが受けてそのままゴールへ流し込んでバルサが逆転、そのまま試合は1-2で終了した。

柴崎はこのゴールで完全にヘタフェでの地位を固めたかのように見えたが、まさに好事魔多しで、怪我の詳しい内容は発表されていないが、どうやら1ヶ月半ほどの離脱になりそうな様子。秋の代表戦も無理になった事は確かで非常に残念だが、足の甲だと再発しやすい部分なので、今はとにかく完治に専念してもらいたいね。