「チームが低調な中で孤軍奮闘、何より結果が出たのが大事」ドイツ・ブンデスリーガ第3節 マインツ-レバークーゼン

ワールドカップ予選ウィークが明けて、欧州各国リーグが再開。結局最終予選では出番が無かった武藤は、マインツに戻って早速レバークーゼン戦で先発した。

ここまで開幕2連敗のマインツと、1分1敗で勝ちが無いレバークーゼンとの対戦とあって、試合はどちらもあまり攻撃の形が見られない、ギクシャクした展開で始まる。

序盤はどちらかと言うとレバークーゼンがボールを持っているのだが、同じ3-4-3フォーメーション同士のマッチアップとなっているので、サイドでボールを持ってもマインツの守備に塞がれてそこから縦の展開が出来ず、マインツはマインツでボールを奪ったらすぐに前線へと蹴り出し、武藤が体を張ってキープしようとするも、中盤の押し上げが無くて孤立するという繰り返し。

15分ぐらいから、少しレバークーゼンのペースが落ちてマインツがボールを持てるようになり、武藤がドリブルで中央を切れ込む見せ場はあったのだが、22分にスローインからの流れで最後はスルッとコールがDFラインを抜け出し、ゴール右寄りから流し込んでレバークーゼンが先制、その後もマインツは同じようにラインを破られるシーンを作られてしまう。

マインツはそこを何とか切り抜けると、前半の終わり頃から左WBのブロジンスキがデ・ブラシスとのコンビで何度もフリーになる場面を作り、何故かレバークーゼンがそこに対策をしないまま入ったロスタイムに、またもブロジンスキのクロスをファーサイドで待っていた武藤が、下がりながらも空手の回し蹴りのような形で押し込み、マインツが同点に追いついて前半終了。

後半はレバークーゼンが前に出て来たのだが、マインツはプレスの出足が鋭く相手に自由な攻撃を許さず、武藤もライン裏への良い飛び出しを見せて基点を作ると、その2度目の飛び出しが相手のファールを誘ってFKとなり、このセットプレイをニアに飛び込んだディアロが頭でそらしてコースを変え、これが決まってマインツが逆転に成功。さらに後半26分、武藤のシュートが相手に当たったスローインから、ゴール前の競り合いからマインツがボールをキープ、最後は走り込んで来たセルダルが叩き込んでマインツが3点目を奪う。

その後はレバークーゼンが猛攻を仕掛けるも、後半42分にキースリンクがドフリーになって放ったシュートが枠を外れるなど、PA内から3本のシュートを放つもことごとく決定力を欠いて決められず、結局マインツがそのまま3-1で勝利、ようやくリーグ開幕から初勝利、初勝ち点をゲットした。

武藤はなかなか中盤から良いパスが出て来ない中、前線で活発に動き回ってアバウトなボールを何とかマイボールにしようという仕事を地道にこなし、チーム状態が悪いながらも何とか孤軍奮闘で踏ん張っている状態だけに、ゴールという結果が出たのは本当に喜ばしい。目標である岡崎以上の得点は、このままだと厳しいかもしれないが、今はとにかく辛抱するしか無さそうだ。