「柴崎とヘタフェ、運と不運、自信と不安が同居した勝ち点1スタート」リーガ・エスパニョーラ第1節 アスレティック・ビルバオ-ヘタフェ

ヨーロッパリーグの常連であり、ホームで異常な強さを見せるバスクのクラブ、アスレティック・ビルバオの本拠地サン・マメスでのアウェイ戦が、リーガ・エスパニョーラ1部での初戦になったヘタフェ。

柴崎は4-2-3-1のトップ下として先発、試合は終始ビルバオのプレスに押され続けて攻撃の機会は少なく、後半には2枚目のイエローにより退場者が出て10人になりながらも、相手の拙攻に助けられて何とか90分を持ちこたえ、ヘタフェは開幕戦で勝ち点1を何とかもぎ取るまずまずのスタートになった。

序盤は両チームともに4-4-2のゾーンを組んで守る形での対峙となり、ビルバオがボールを持つもコンビネーションがまだ成熟されてないせいか、中央の縦パスが少なくサイドに人を走らせる形での単発攻撃が多くて落ち着かない展開が続く。そんな中でヘタフェは前半8分に、ベルガラのFKからのヘディングがゴールを割ったように見えたが、ノーゴールと判定される不運。

ビルバオは前半15分ごろからアンカーを下げて3バック気味にし、SBを高く上げてビルドアップの基点にしてからはリズムを作り、黒人選手のウィリアムズの快速を活かして23分ごろまでに4本もシュートを打たれるが、何とか相手のシュートミスに助けられて失点を免れる。

すると24分に、柴崎が左サイドからドリブルとスルーパス、直後にもクロスに飛び込むヘディングを見せてチャンスを演出すると、そこからヘタフェもようやく落ち着きを取り戻して攻撃の組み立てを見せ始める。柴崎はゾーンの間で細かくポジションを修正するもなかなか欲しいタイミングでボールがもらえず、来た時にはワンタッチ、ツータッチのパスでリズムを作りだそうとしていたが、味方との呼吸が合わずにミスで終わる場面が多い。

後半もしばらくは互いに膠着した試合展開が続いていたが、15分に中央でパスを受けた柴崎がターンから鮮やかなロングスルーパスを通すが、そこからのクロスはシュートまで至らず。その直後にもベルガラのCKにCBのカラがフリーになってボレーを合わせるが、ビルバオGKケパのスーパーセーブに遭ってゴールが遠い。

逆に後半20分、この試合で再三判断の悪さを見せていた右SHのヒメネスが2枚目のイエローを食らって退場、柴崎は同じポジションに入ってしばらくプレイするも、27分に守備固めで柴崎に代えてモラを投入、その後もビルバオの猛攻を浴びながらもシュートやラストプレイのミスのおかげで守りきることに成功し、試合はスコアレスドローで修了。

柴崎については、良いプレイはあったものの終始孤立気味で、ワンタッチプレイも結果的にミスで終わる事が多く、少しほろ苦いリーガ1部デビュー。やはり強豪相手に前線でプレイするなら、がっしりとボールキープが出来るところを見せないと厳しい。セットプレイもまだベルガラがほとんどを担当しているし、これから信頼を積み上げていくしか無いね。