「やはりラニエリはレスターで一生分の運を使い果たしてしまったのか」フランス・リーグアン第2節 ナント-マルセイユ

ネイマールが早速移籍後初ゴールを決めたPSGの試合も気になったんだけど、いつの間にかナントの監督に就任したラニエリも気になったので、昨晩はマルセイユとの試合を観戦。

ナントはもとより主力選手2人が、靭帯と半月板損傷の怪我で欠場している上に、前半の24分までに立て続けに2人の選手が怪我をして早々に3人の交代枠を使い切るなど、どう考えても呪われているとしか言えない、ラニエリにとっては非常に気の毒なスタート。

マルセイユは、前節にパイェは結局ハムストリングの怪我を負ってしまったようで、4-3-3の前線の並びは1トップにジェルマン、左右のウイングが前節に2ゴールを挙げたエンジエとトヴァンという組み合わせ。

試合は一気にスタメンが抜けたナントに対してマルセイユが圧倒的な有利になるかと思ったのだが、意外にもマルセイユはポゼッションはするのだけど攻めあぐねる展開になってしまう。

それもそのはず、ナントのサッカーはレスターでのスタイルそのままで、自陣に4-4-2のコンパクトなゾーンを作ってマルセイユを待ち構え、サイドの上がりはSHの2人でカバーしつつ、2トップのうちの1人が岡崎のように中盤に下がってゾーンの穴を埋めるために、ジェルマンやエンジエのスペースが消されてほとんどボールを受ける事が出来なかった。

唯一、酒井のいる右サイドだけは、酒井の上がったスペースを右インサイドハーフのマキシム・ロペスが下がってカバーし、トヴァンと3人のトライアングルを作って崩す攻撃が機能し、前半3分にはオーバーラップから中へ入った酒井が繋いでザンボ・アンギッサのダイレクトシュート、7分にはエヴラのピンポイントクロスからトヴァンのヘッド、そしてジェルマンと決定的なチャンスを作り出すのだが、ナントGKタタルサヌのスーパーセーブ連発で得点ならず。

後半になると、ラニエリは右サイドも手厚くケアをするよう修正、酒井の上がるスペースが無くなってトヴァンもマークを嫌ってポジションチェンジをする事が多くなり、しかし左サイドも相変わらずエンジエとエヴラが消えていて機能せず、完全にマルセイユは攻撃が手詰まりになってしまう。

後半25分に、ナントはさらにCBのディエゴ・カルロスが肩を負傷して、とうとう10人になってしまうかと思われたのだが、肩をサポーターでグルグル巻きにしてそのまま復帰すると、逆に手負いのナントが万全なはずのマルセイユを圧倒酢r展開になってしまう。

が、後半40分にマルセイユは右サイドでの連携からトヴァンがクロス、これをジェルマンが中で潰れてファーサイドにボールが抜け、そこに詰めていたオカンポスが体で押し込みマルセイユがようやく均衡を破り、試合はそのまま0-1で終了。アウェイのマルセイユはナントの健闘に苦しみながらも開幕2連勝を飾った。逆にナントは開幕2連敗。怪我人だらけの中、やるべき事をやっての負けなので監督としてはどうしようも無いけど、ラニエリはレスターの優勝で運を使い切ったんじゃないかと思ってしまうよね(笑)。

酒井はあまりクロスを上げる機会は無かったが1度キックを空振りしてピンチを招いた場面はあったけど、相手にカウンターに対して何度かゴール前で絞ってカバーするなど、守備では奮闘。やっぱり監督としては計算できる選手なんだろうね。でももうちょっとトヴァンやジェルマン並のクロスを出して欲しいけどね~。