「もはや筑波大のほうが格上、これは決してジャイアントキリングではない」天皇杯3回戦 筑波大-アビスパ福岡

昨日は飲み会があって、酒が入った状態でのダラダラ観戦だったのでレポートは簡単に。

アビスパ福岡はウェリントンや駒野、山瀬らは不在ながら、冨安や亀川、城後といった主力が入った一応は1.5軍だったのに対し、対する筑波大は9日間で5試合目という超過密日程で、これならアビスパが圧倒するべき条件だと思っていたのに、試合の主導権を握ったのは筑波大のほうだった。

筑波大は4-5-1のコンパクトなフォーメーションでラインを高く上げ、前線からの積極的なプレスでアビスパのビルドアップを封じ込め、セカンドボール争いでも優位に立って前半は完全にペースを握る。後半になってアビスパが攻撃に厚みを増してくるようになったが、筑波大はゾーンから早めのタイミングでマンマークへ移行する守備でしっかり守り、アビスパの選手はゴール前でほとんどフリーにさせてもらえない。

そして後半24分に、PA左側から西澤がクロスを上げると、ジュビロ磐田への内定が決まっているFW中野がDFの前に鋭く入り込みヘディングで先制すると、34分にも右サイドでの崩しからファーでフリーになっていた中野にクロスが渡り2点目。アビスパの守備が緩いせいもあるが、中野の消える動きからの飛び込みが完全に上回った。

追い詰められたアビスパはそこからロングボールを中心に早めに筑波大陣内へとボールを送る形に切り替え、後半44分にセットプレイから石津が決めて1点差まで詰めたのだが、反撃のタイミングはあまりにも遅くそのまま筑波大が逃げ切り、天皇杯ベスト16へと名乗りを上げた。

天皇杯2回戦でベガルタ仙台を破った時は、まだジャイアントキリングと呼べる試合だったのは確かだが、その勝利でさらに自信を付けた面もあるのだろう、J2の福岡が相手だともはや格上の風格すら漂う内容で、井原監督も完全に脱帽、これはもはやジャイアントキリングとは呼べない結果だと言える。次に対戦するチームは戦々恐々だろうが、果たして筑波大の快進撃はどこまで続くのだろうか。